英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

人民元のトリレンマ

中国政府が直面している、いわゆる国際金融のトリレンマについて。 過去数年で明らかになってきたことは、中国政府が徐々に資本移動の自由化を進める中で、固定相場制を維持しながら金融政策の裁量を確保するのが、だんだん難しくなってきたことである。人民…

ジャクソンホールからのメッセージ

曇り。今週前半は雨模様。8月も今日で終わり。あっという間である。 Fedは年内利上げの可能性を捨ててはいないようである。ジャクソンホールからの報告。 シンポジウムの会場からは、株式市場の乱高下や中国経済の減速にも関わらず、米国雇用市場が改善して…

低下する中央銀行の独立性

金融危機を経て、特に新興国を中心に、中央銀行の独立性を抑える動きが静かに進んでいるという。政府にとってみれば、中央銀行の独立性と、金融システムの安定性や公的債務残高、失業などとのトレードオフに直面しているという。たいへん興味深い論考だ。 ht…

フィッシャー講演

雨。 フィッシャー副議長。米国のインフレ率が2パーセントに到達しなくても、引き締めに動いても良いと述べた。米国のインフレ率は2パーセントに達しないが、低いながらも底堅いインフレ率であると考える十分な理由があるという。 インフレ期待はしっかり…

2つの悲劇

中東やアフリカから地中海、バルカン半島を通って欧州へ向かう移民について、2つの悲劇が起きた。なんとも痛ましい。EUの政治家たちにも何とかせよとの圧力がかかっている。 オーストリアでは放置されたローリー車から71人の移民たちの遺体が発見された。…

フィッシャー副総裁

雨。 今週の米国株価は実に大きく乱高下した。しかし、月曜日と比較すれば、大きく上昇を演じた。投資家の間には価格の一層の乱高下に対する期待感があるが、米国市場に資金を投じ続けるのは賢明ではないとの見方が広がっている。 金曜日の株式市場はいった…

利上げに躊躇するな

曇り。今日も雨の模様。 米国株式が反発している。経済指標が良かったせいだ。 http://www.wsj.com/articles/global-markets-continue-to-recover-1440663145 海外のバンカーからは、Fedの利上げについて、利上げを躊躇するな、とのメッセージが寄せられ…

9月利上げ説の後退

晴れ。涼しい朝。 米国株はリバウンド。ダウ平均株価は619ポイント、3・95%の上昇。過去4年間で最大の戻りだ。底値が見えたとみて、投資家が買いに走ったか。 http://www.wsj.com/articles/global-stocks-struggle-to-shrug-off-china-fears-1440574…

セントラルバンカーの悩み

雨。台風の影響で風も強い。 セントラルバンカーたちの悩みが深まっている。言うまでもない。株価の乱高下のせいだ。ワイオミングで恒例のジャクソンホール会合が開かれるが、中国経済の先行き懸念は利上げの判断に大きな影響を与えそうだ。 過去を振り返る…

中国利下げ

マーケットが取引を終えた後、中国が再び利下げに踏み切った。同時に銀行セクターに流動性を供給すると述べた。利上げはベンチマークとなる1年もの貸し出し金利を0・25パーセント引き下げ、4・6パーセントにするという。 しかし、中国の株価は下落を続…

中国発ブラックマンデー

曇り。 株式市場は下げがとまらない。ダウ工業株指数は588ポイント下落した。1年6ヶ月ぶりの低水準に沈んでいる。一時は1000ポイント近く下げた。しかし、下げたところで押し目を拾うミューチュアルファンドなどの投資家も出ている。 http://www.ws…

サマーズの利上げ批判

晴れ。ずいぶん涼しくなった。台風のせいか、風は強い。 安全資産への逃避行動が、米国債価格を動かしている。米国債10年利回りは2パーセント近い水準まで下がっている。もし、金融市場混乱への関心が続けば、2パーセント割れもありうると投資家やトレーダ…

マケドニア国境地帯

曇り。 ギリシャからのシリア移民を通過させることをマケドニア政府は認めた。移民に対して攻撃した後のことだ。ただし、1日あたり700人のみ通過を認めるという。 しかし、その後、マケドニア警察は2000人まで拡大した。 アフリカや中東からの移民に…

新興国減速という暗雲

晴れ。 ダウ指数が大幅に下落した。530ポイント下げて16459ポイントをつけた。直近の高値から10パーセントもの下落だ。1週間で1000ポイント以上の下落は2008年10月以来だ。 原因は中国経済の先行き懸念。商品価格も大きく下げている。週明…

生産性のわな

FTのジリアン・テットのコラムより。 今後数週間「データ次第」という言葉を何度も耳にすることになるだろうという。 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/159496e4-4739-11e5-b3b2-1672f710807b.html?siteedition=intl#axzz3jDPKyys8

ギリシャ首相辞任

晴れ。少し涼しくなった。 ギリシャは本当に展開が読めない。チプラス首相が突然、辞任を表明した。再度総選挙にうって出て、権力基盤をより強固なものにする狙いがあるとみられている。ギリシャ国民にとっては、今後数週間政治的には麻痺状態に追い込まれる…

FOMC議事要旨

今日も雨。 9月のFOMCが近づいてきた。WSJのHilsenrath記者のレポートによると、イエレン議長は9月のFOMCで本当に利上げを決断するのか、最後まではらはらドキドキの展開になりそうだという。議長としてのまとめ能力を問われることにもなる。 昨日公表され…

新興国からの資金流出

曇り。少し、ほんの少しだが、暑さが和らいだか。 人民元切り下げに関する続報。個人投資家に人民元安は打撃を与えている。外国為替市場という世界では、数日間の変動率が二桁になることも珍しいことではない。 米ドルの観点からすると、ここ数ヶ月、ドルは…

金保有の減少

曇り。 タイのバンコクで爆弾テロが発生した。少なくとも18人が死亡した。場所はショッピングモールや寺院の立ち並ぶ繁華街だ。中国や台湾、シンガポールからの観光客や仕事帰りのオフィスワーカーたちであふれていた。 http://www.wsj.com/articles/deadly-…

グローバルリセッションの風が吹く

珍しく雨。そのせいか涼しい。 中国経済の減速が米国企業の業績にも影響し始めている。米国経済のリセッションが後景に退き、欧州債務危機も遠のきつつある。しかし、米国企業は新たな脅威にさらされている。中国経済の低迷、「チャイナ・ブルー」である。 …

人民元改革

IMFの示す人民元改革の道筋。より自由な取引を認めることが非常に重要になっていると指摘している。 IMFレポートは今週の中国人民銀行による動きの前触れとなった。ところが、マーケットは中国人民銀行による突然の動きに驚きを隠せない。 http://www.ft.com…

戦後70年

曇り。 戦後70周年を迎え、明仁天皇の発言。「深い悔恨」(deep remorse)をあらわした。慣例となっている表現から少し離れ、安倍首相の保守的な政策に対するこれまで隠されていた非難の意味が込められていると評価されている。 その前日の14日には、安倍…

ドルペッグの過ち

曇り。今朝は涼しい。 人民元切り下げ関連のニュース。 http://www.wsj.com/articles/volatility-saps-momentum-for-chinas-market-reform-1439488318 ギリシャ議会で850億ユーロの救済パッケージについて議論が始まった。交渉の手続き的な問題や、最後の最…

人民元切り下げ

曇り空。 トップニュースは人民元切り下げ。中国政府当局が想定していたよりも速いスピードで、経済が失速しつつあるようだ。 今回の切り下げ幅は過去最大規模となる。ドルに対し、1・9パーセントも切り下げた。切り下げにマーケットは混乱し、追随する中…

宰相メルケル

晴れ。 バークシャー・ハザウェイのバフェット氏。ポーランドを拠点とする航空企業Precision Castpartsを324億ドルの現金で買収することを決めた。買収資金のう230億ドルは手元現金で、残りは借り入れでまかなう。 同社にCEOにバフェット氏はすっかりほれ込…

ギリシャ合意

朝方は珍しく雨。 ドナルド・トランプ氏について。先週のテレビ討論で女性モデレーターに対して行った自らのコメントの釈明に追われている。ただ、謝罪の必要はない、と強気一辺倒だ。 逆にジェブ・ブッシュ氏の女性に関する発言を槍玉にあげている。 http:/…

9月利上げのシグナル

晴れ。少し気温が下がったようだ。 Hilsenrath記者の分析。7月の雇用統計はFedの利上げのシナリオどおりに進んでいることを裏付けた。労働市場のスラックは消滅しつつあるが、インフレ圧力や賃金への波及は未だみられていない。ただ、この状態であるなら…

ドイツの貿易黒字は問題か

ドイツの貿易黒字は問題なのだろうか。バーナンキ前議長のブログに触発された記事。グローバルインバランスの問題を考察している。 ドイツの貿易黒字は2000年を境に急増している。労働市場改革と民間貯蓄率が増加したことと関係している。 バーナンキ前…

中国株への疑心暗鬼

中国株の下落に対応し、その底上げ策に使われた金額は1440億ドルにのぼると推計されている。ゴールドマン・サックスの推計。だが、その救済策として取得した株式は、早くも出口がささやかれている。 株式マーケットに投資していれば、今後も引き続き儲け…

スーパー・サーズデイ

晴れ。昨夜は多少涼しかった。 米国では来年の大統領選候補たちによる論戦が始まった。フォックスニュース主催のプライムタイムのショーに呼ばれなかった共和党候補たちにとっての争点は移民、ISIS、そしてクリントンファミリーだ。 典型例が元HPのC…