英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

9月利上げのシグナル

 晴れ。少し気温が下がったようだ。
 Hilsenrath記者の分析。7月の雇用統計はFedの利上げのシナリオどおりに進んでいることを裏付けた。労働市場のスラックは消滅しつつあるが、インフレ圧力や賃金への波及は未だみられていない。ただ、この状態であるなら、9月の利上げが濃厚だ。
 7月の新規雇用者数の増加幅は21・5万人。今年の平均増加数に近い。一方、平均時間あたり賃金は2・1パーセントの増加。賃金上昇が加速しているとは言いがたい。
 一方、Fed幹部は9月利上げのシグナルを送っている。たとえば、先週のロックハート発言。
 http://www.wsj.com/articles/hilsenrath-analysis-july-job-numbers-keep-fed-rate-hike-on-track-1438956499
 同じWSJの記事だが、この記事では労働市場にスラックが残っていると指摘している。
 失業率は5・26パーセント。これはリセッション前の平均だ。リセッション前に失業率が戻ったということは、労働市場のスラックも消えたということなのだろうか。
 答えはノー。長期失業者の割合は34パーセントと依然としてリセッション前より高い。パートタイマーやいわゆるディスカレッジドワーカーを含めたU−6失業率も14パーセントと依然として高水準にとどまっている。
 http://blogs.wsj.com/economics/2015/08/07/so-the-job-market-is-strong-but-theres-still-plenty-of-slack/
 フォックスニュースによる共和党大統領候補のテレビ論戦。トランプ氏が視聴者を大きく引き付けている実態が浮き彫りになった。2012年の選挙当時より4倍多い視聴者だという。記録的な視聴率だ。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/a14a30f6-3d3c-11e5-8613-07d16aad2152.html?siteedition=intl#slide0
 共和党候補者の乱立、とくにトランプ躍進について、クルーグマン教授が揶揄している。トランプ氏は根本的におろかな人物であると。そして、それに人はだまされやすい。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2015/08/paul-krugman-from-trump-on-down-the-republicans-cant-be-serious.html