英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

パウウェル議会証言

 パウウェル議長は12月のFOMCでの利下げをほとんど考えていないとしている。議会において議長は、米国の財政赤字は維持不可能だと警告した。

 水曜日にパウウェル議長は議会証言を行い、12月会合で金利を下げる理由はほとんど存在しないと述べた。トランプ大統領は金融政策の緩和を改めて求めている中での発言である。

 上院の合同経済委員会でパウウェル議長が証言した。現状の金融政策姿勢は、経済指標がFedの見通しと幅広い意味で整合的である限り、適切であると述べた。

 https://www.ft.com/content/1e7bb430-061c-11ea-a984-fbbacad9e7dd

グーグル銀行が誕生する

 曇り。

 グーグルが銀行業務に進出しようとしている。

 グーグルが米銀との間で、グーグルの顧客向けに銀行口座を提供してもらえないか交渉している。アップルがクレジットカード業務を初め、フェイスブックが仮想通貨リブラを考案するなど、シリコンバレー企業が金融分野を急襲している中、グーグルも同じ動きをみせている。

 しかし、グーグルの動きは議員らに警戒感を呼び起こす可能性がある。わずかな大手テック企業に個人情報が集中する不安があるからだ。

 フェイスブックがリブラ構想において各方面から反発を受けたことを踏まえ、グーグルは既存の金融会社と協力して計画を進めるという。

 アップルペイと同じく、グーグルペイはオンラインや既存店舗での買い物に使われている。

 https://www.ft.com/content/7c4eb71c-0610-11ea-a984-fbbacad9e7dd

香港、崩壊の危機に

 曇り。

 香港警察は、香港が全体的に崩壊の危機に立っていると警告を発した。抗議デモ側は金融機関の集中する地域を封鎖し、交通機関はマヒ、暴力が蔓延している。

 5か月間に及ぶデモは新たな、そしてより危険なフェーズに突入しつつある。

 警察は催涙ガスやゴム弾をデモ隊側に発砲している。香港の中華大学では、学生のデモ隊と警察当局との間で交渉に他党とした副学長に向けて、催涙ガスが発せられた。

 香港市内の輸送機関も影響が出ているのが2日目となる。複数の駅が閉鎖され、列車も運休となった。多くの学校が封鎖されている。

 アメリカが双方に事態の鎮静化を求めたことで、最近の混乱が生じている。最新の衝突は金曜日に22歳の若者が死亡したことを受けてのことだ。

 https://www.ft.com/content/f9dc4286-04f2-11ea-9afa-d9e2401fa7ca

アメリカの富裕層課税計画

 晴れ。

 富裕層への課税計画が浮上し、アメリカの億万長者の懸念材料となっている。ビル・ゲイツ氏だけが、ウォーレン氏による富裕層課税政策の批判者というわけではない。

 米国が資産へ連邦税を課すべきかどうかについての議論が、米国政治をにぎわせている。民主党の大統領候補であるエリザベス・ウォレン氏が、彼女の選挙キャンペーンの主要な柱の一つに挙げているからだ。

 ウォレン氏は、ヘルスケア政策についての財源を賄うアイデアの一つとして、そうした課税を展開している。しかし、この政策はこの国の富裕層にとっては居心地の悪いものだ。

 マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏は先週、ウォレン氏がこの計画について座って話し合う気持ちのかどうか、疑問を投げかけた。

 論点の一つが、資産税とはどういうものかだ。米国連邦政府の歳入は、所得税法人税からの収入が大半となっている。同時に、投資のリターンも所得と扱っている。しかし、投資の原資である資産そのものは非課税となっている。

 各州は商業用不動産や住宅に課税をしている。

 これに対し、ウォレン氏のいう連邦資産税は、毎年各世帯の資産全体に課税するものだ。住宅や株式、債券、絵画やヨットなども含む。

 仮にこの税制が導入されるとビル・ゲイツ氏はいくら支払うことになるのだろうか。

 ウォレン氏は5000万ドル以上の資産に2パーセントの課税をすると主張している。さらに、10億ドル以上には1パーセントの億万長者課税を課する。

 フォーブスによると、ビル・ゲイツ氏の資産は1070億ドルである。そうすると、ゲイツ氏は来年64億㌦を支払うことになる。

 https://www.ft.com/content/0bab153a-026b-11ea-b7bc-f3fa4e77dd47

ショルツ提案は慎重に

 曇り。

 欧州はドイツのショルツ財務大臣の提案に慎重になるべきだ、という主張。

 先週、ドイツのオラフ・ショルツ財務大臣は、EU全体に適用される預金保険制度が重要であると表明した。しかし、彼の提案はその提案通りの内容とは異なる。

 同時に、ドイツの財政政策に関する転換についても知っておく必要がある。たしかに、ドイツのエコノミストは依然よりも財政刺激策に前向きになりつつある。そのうちの幾人かは、憲法で定められた均衡財政ルールを批判し始めている。

 もしこの見出しだけを読むなら、ドイツが財政政策や金融機関政策に関する政策をとうとうシフトし始めたと考えるかもしれない。

 預金保険構想については、確かに戦略の転換であるが、実質を伴うものではないと考える。

 https://www.ft.com/content/0af74d66-0220-11ea-b7bc-f3fa4e77dd47

生産性と企業寡占度の微妙な関係

 サマーズ氏らによる、最新の長期停滞論のペーパー。

 https://www.nber.org/papers/w26198

 サンフランシスコ連銀のペーパーより。産業の集中化や寡占が進むことで、生産性を停滞させているという。

 米国の生産性は過去と比べて減速している。一方、売り上げは大手企業へますます集中するようになっている。この分析が示すことは、ITイノベーションによって、新しいビジネスに大企業が参入するコストが下がり、結果として産業の集中が起きていることだ。このことは1995年から2005年までの生産性ブームを引き起こした。

 大企業はより利益率が高いが、大企業のシェアが上昇することは競争を激しくさせ、市場の利益率を低下させる。市場の利益率低下はイノベーションを阻害する可能性がある。

 https://www.frbsf.org/economic-research/publications/economic-letter/2019/november/is-rising-concentration-hampering-productivity-growth/

イールドカーブに何が起きているのか

 晴れ。

 日本の安倍政権は3年ぶりの経済対策を打つ。2016年以来となる経済刺激策である。世界経済の減速や消費税のインパクト、東京五輪後の影響を防ぐ狙いだ。

 政府高官は、超低水準の金利を生かし、公共投資のために資金を調達し、機動的で、包括的なパッケージをつくるとしている。

 こうした計画されている刺激策は、世界全体がより緩和的な財政政策に向かっている点で関心を集めている。菅官房長官は15カ月予算に沿って経済計画を策定中であると述べた。

 これは2019年予算年度の補正予算も活用する。予算規模はまだ決まっていないが、今年の災害復興予算が含まれる。

 菅官房長官は同時に、中小企業や農業、地方創生のために、生産性を引き上げることにも予算を活用すると述べた。

 https://www.ft.com/content/8ee711dc-01e5-11ea-b7bc-f3fa4e77dd47

 FTのGavyn Davies。イールドカーブ論。

 債券市場は、Fedが十分な行動をとっていないと考えている。

 FOMCは、今年いっぱいを通して続く金融緩和策をこれほど長く休止することを予見していた。今年初めに約束していた利上げを続ける代わりに、25ベーシスずつの予防的利下げを夏以降、行った。

 利下げ後の記者会見でパウウェル議長は、この調整は米国の金融政策をより良い位置に据えるためのものだと述べた。そして、Fedは次の金利の動きについて、示唆を与えなかった。

 パウウェル議長は、現在の金融政策スタンスが緩和的であるかどうか尋ねられた。議長の答えは、「いくらか緩和的」というもので、Fedの経済見通しを支持するうえで適切なものだ、と答えた。そして、米国の現在の均衡金利を合理的に推計する幅が存在すると述べた。そして、この均衡金利を下方修正しているという。

 これは大変興味深い論点である。最近の債券市場におけるイールドカーブが示すことは、市場はFOMCの金融政策を緩和的でも適切とも考えていないということだ。むしろ、均衡金利が低下しており、Fedの最近の動きはそれについていくための動きであると評価している。

 この状態はTIPS市場で観察されている。もし投資家らが、利下げによって成長が促されると信じているのなら、短期金利に比べて長期金利が上昇するはずである。すなわち、イールドカーブはスティープ化するはずだ。しかし、TIPS市場におけるイールドカーブにはほとんど変化はない。

 では、何が起きているのだろうか。合理的な解釈の1つは、市場はいわゆる長期停滞に関心を持っているというものだ。サマーズ氏らの最新の研究によると、世界経済の均衡金利はここ数十年間低下し続けている。それは特に民間セクターで顕著である。

 民間の貯蓄を減らし、民間投資や財政再激策を促す新たな政策がないことにより、均衡実質金利は先進国でマイナス領域に落ち込んでしまったという。債券市場で起きていることはこうした現象を支持しているように見える。ドイツや日本と比べてそうした長期停滞論が当てはまりにくいと思われていた米国についてもそうだ。

 米国の債券市場は、均衡実質金利を従来の1パーセント前後から、0%前後まで低下させている。

 https://www.ft.com/content/71f0ffae-fb0d-11e9-a354-36acbbb0d9b6