英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

フィッシャー副総裁

 雨。
 今週の米国株価は実に大きく乱高下した。しかし、月曜日と比較すれば、大きく上昇を演じた。投資家の間には価格の一層の乱高下に対する期待感があるが、米国市場に資金を投じ続けるのは賢明ではないとの見方が広がっている。
 金曜日の株式市場はいったん雲が晴れたかのような上昇相場を演じた。株価が反発したのは、アナリストやトレーダーたちが今後数年間で最良の投資は株式投資であると信じていることにある。世界経済の成長に対する見通しに暗雲が垂れ込み、株式市場や債券、為替市場のボラティリティが高まっているのにも関わらず、だ。
 こうした信念を支えているのは、今週複数のFed高官から発せられたメッセージだ。つまり、それは9月の利上げの可能性は低くなっているというものだ。
 とくに水曜日のNY連銀、ダドリー総裁の発言は大きかった。発言を受けて、米国の株価は明確に反発した。
 ただ、経済の基調は本質的に変わってはいない。
 http://www.wsj.com/articles/u-s-stock-swings-dont-shake-investors-1440804573
 ジャクソンホールの会合にフィッシャー副議長が出席した。関心はあくまで9月会合における利上げの有無。しかし、世界的な市場の混乱を前に、利上げへのハードルが高くなりつつある。
 フィッシャー副議長は金曜日にCNBCに出演し、9月のFOMCで何が起きるのか述べるのは「まだ早いと思う」と述べた。そして、「われわれはまだ決定していないし、いま決めておくべきとも思わない」と付け加えた。
 http://www.wsj.com/articles/stanley-fischer-says-fed-on-the-fence-for-september-move-1440780026?tesla=y
 タカ派からは不平不満の声があがっているとDuy教授。ジャクソンホールに集うタカ派たちが、この頃のマーケット波乱によって利上げのタイミングが遅れることについて、不満の声をあげている。
 タカ派として名前が挙げられているのは、クリーブランド連銀のメスター総裁やセントルイス連銀のブラード総裁だ。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2015/08/fed-watch-hawkish-rumblings.html