英字紙ウォッチング

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コロナ後の強気相場の終わり

 雨。

 米国株は7週連続で下げた。主要な3指標はすべて下げ。

 1週間に及ぶ株の売りの波は、金曜日に新たに激しさを増した。コロナ危機が始まって以降の強気相場は終わりに近づいている。

 取引開始当初の株価は上昇した。しかし、すぐに反転し、取引時間中は下落を続けた。取引終了の最後の1時間、株価は上昇したが、終値は前日比安値で引けた。

 ダウ指数、ナスダックともに同様の結果となった。

 これほど長い期間、株価が下落し続けるのは数十年ぶりのことだ。ダウ指数は8週間連続の下落となった。これは1932年以来のことである。S&Pとナスダック指数は7週間連続の下落であり、これは2001年以来のことだ。2001年当時はドットコムバブルの破裂があった。

 投資家いわく、売り圧力の背景にあるのは、米国と世界経済の健全性に対する恐れである。今年の年初、多くのマネーマネージャーらは、Fedが利上げが株価の割高な状況を痛めつけるとみていた。株高はここ数年、続いていた。

 投資家はテクノロジー株から逃げ出し、ナスダック市場から数十億ドルの資金を引き出している。金利上昇は多くの利益をあげてきた企業の魅力をぼんやりさせる効果がある。

 今週、その痛みはテクノロジー株を超えて広がった。主要な小売り企業はコスト上昇やサプライチェーンの破壊により、利益が傷つけられていると報告した。ターゲットやウォルマートといった企業の株価が大きく下げた。

 売りの残忍さは強烈なメッセージを発している。株式市場は今年、安全地帯はほとんど存在しない。これまで比較的堅調だったエネルギー株も下げに転じた。

 https://www.wsj.com/articles/global-stocks-markets-dow-update-05-20-2022-11653032201

 ドイツではユーロ安が物価を一層押し上げると警戒感が広がっている。ユーロはドルとパリティに近づいている。現在、1ユーロあたり1.05ドルをつけている。1年前は1.22ドルだったので、ユーロ安が継続している。

 https://www.wsj.com/articles/germany-warns-falling-euro-could-push-inflation-even-higher-11653063148?mod=hp_lead_pos3