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10月31日〜11月1日にかけて行われたFOMCの議事要旨が公表された。想定よりも長期間にわたって、インフレ率が目標を下回り続けるだろうことが、会合の中で依然として高い関心を集めていることが判明した。12月の利上げは想定されているが、インフレ率の動向に注意が必要になる。
12月の今年最後のFOMCまであと3週間である。そのタイミングで公表されたFOMC議事要旨によると、市場が期待する25ベーシスの利上げが12月に行われることが確認された。市場のFFレート予想によると、12月利上げは100%の確率で織り込まれている。
しかし、10月のFOMC議事要旨によると、参加者は継続する弱いインフレ率が多くが想定しているよりも長引いていることを懸念している。それゆえに、来年の利上げペースが鈍るかもしれない。
10月の会合でFedは金利を据え置いた。しかし、経済の評価はより前向きのものに変化した。前回利上げした6月に、年内にもう一回の利上げを想定するとともに、2018年は3回の利上げを想定している。
今年はじめに2%の年間目標にいったん到達して以降、インフレ率は7ヶ月連続で弱含んでいる。商務省のPCEインフレ率は9月に1・6%の上昇率だった。食料とエネルギーを除いたコアインフレ率は1・3%だった。
イエレン議長をはじめとする幹部らは、このインフレ率の未達は一時的要因により引き起こされたのだと見ている。携帯電話料金やヘルスケア関連の価格が弱含んでいる。しかし、前回のFOMCから3週間が経過し、これらが一時的要因なのか疑問視する声も出ている。
イエレン議長は火曜日にニューヨークで行った講演で、長い間インフレ率が低いまま続くと、インフレ期待も低下し、それは望ましくない事態を引き起こす、と述べた。
こうしたイエレン議長の見方は、最新の議事要旨にも反映されている。幾人かの参加者は、継続する弱いインフレ率が長期のインフレ期待を押し下げることへの関心を寄せている。
シカゴ連銀のエバンズ総裁は先週、12月FOMCでどう投票するか、オープンに考えると述べた。インフレ率が弱い状態がどれだけ継続するのか、注視したいという。
それ以外の委員は次回の会合での利上げに前向きである。サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は先週、今年のもう一回の利上げと来年3回の利上げは良い出発点になる、と述べた。ノーマルな水準に金利を引き上げることが必要では、それはFFレートで2・5%の水準であるという。
https://www.wsj.com/articles/fed-on-track-for-december-rate-rise-but-inflation-worries-persist-1511377356