晴れ。このところきれいな青空が広がる。
久しぶりの日本に関する記事。円高がアベノミクスの進行の障害となり、日本企業の収益を抑制している。賃金やインフレ率は弱いままで、円高が企業収益や株価に対する関心を引き起こす可能性があると指摘している。
この記事によると、日本企業の収益は前四半期、訳10パーセント落ちた。出所はSMBC日興証券の推計のようだ。
円安のせいで近年日本企業の収益は記録的な水準まで上昇していた。アベノミクスのもとでは、この収益はより高い賃金やインフレを引き起こす好循環のカギとなるものだった。
中国の減速や原油価格下落により、すでに影響を受けている日本企業は、電器メーカーやエネルギー関連の機械メーカーだ。グローバルな需要の弱さは中国やアセアン諸国の輸出に影響を与えている。韓国の1月の輸出は前年比で18パーセントも落ちた。
http://www.wsj.com/articles/japans-sliding-profits-pressured-as-yen-rocks-abenomics-1455711446
さて、Hilsenrath記者の報告。1月のFOMCの議事要旨が公表された。幹部らは市場のボラティリティが高まっていることや中国経済の減速、それにインフレに関して恐れを高めていることがわかった。
市場の混乱や中国経済の見通しの暗さ、そしてインフレ率が長期見通しを下回りそうだということをかんがみ、FRB幹部らは、3月もしくはそれ以降の政策決定会合において、ますます利上げに消極的になりつつあるようにみえる。
1月会合以降、幹部の何人かは、米国経済の見通しがはっきりするまで、利上げを待つべきだとの希望を述べている。
1月26日27日の会合で、幹部らは、不確実性が増していることについて合意し、多くの委員が見通しの下方修正リスクを高めていると述べている。
1月の理事会でベンチマークとなる短期金利を0・25パーセントから0・5パーセントの間で据え置くことを決めた。
先物市場のトレーダーたちは、3月に利上げする可能性について94パーセントが「ない」とみている。そして、今年半ばまでに83パーセントが利上げはないとみている。
フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は「インフレ率は今年下半期まで上がらないだろう」と述べている。インフレ率のデータが2回目の利上げを実行するまでに力強く上がらない限り、待つことが賢明だ、と付け加えた。
もちろん、何も決まったものはまだない。市場は簡単に方向を転換するし、Fedもインフレや雇用に関するデータを見極める機会はある。
株式市場は安定化の兆しを見せている。また、経済データはすべて悪いわけではない。アトランタ連銀の調査によると、今年第1四半期、経済支出は2・6パーセント成長している。賃金上昇率にも加速の兆しがある。
焦点の一つは、来月のFOMCで成長とインフレの見通しを引き下げるか否か。もしそうであれば、利上げ計画を中立に戻す原点となる。
期待インフレ率は重要なワイルドカードである。債券市場や民間サーベイで計測される期待インフレ率が落ちている。
http://www.wsj.com/articles/fed-officials-in-january-saw-increased-uncertainty-for-economic-outlook-1455735891
ミニッツ本文はこちら。
http://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcminutes20160127.pdf