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Fedのチャレンジ

 晴れ。

 今週は日銀とFedの政策決定会合が控えている。Fedは十分なブレーキを踏むことになるのか。

 金融政策は引き締め過ぎではないかという議論は、経済の好調さによって弱まっている。しかし、この姿勢も将来は変化するすぐに可能性がある。

 Fedが2年前に金利を急速に引上げ始めたとき、住宅ローン金利は7%に到達すると考えられており、アラバマの住宅建築業者は死ぬことを恐れていた。

 しかし、その後、この住宅業者はもっとも利益を稼いだ。依然として市場の需要は非常に力強いという。それは在庫が十分でないからだ。

 今週、Fedはいつから、そしてどの程度金利を下げるのかの見通しを示す。鍵となる問題は、金融政策をどの程度引き締めるのかだ。というのも、この2か月間、インフレ率は予想よりも高い水準にあるからだ。

 一方、目標とするFFレートは相対的に高い水準にある。それは経済の現在の力強さが持続的なものではないことを意味している。もしそうであれば、利下げの可能性がある。

 変動が激しいエネルギーと食品を除いたインフレ率は昨年の前半は5%近くに上昇していたが、ここ数カ月3%を下回る水準にまで低下した。統計のラグがあるため、この状況が今後6か月間、続くかどうかがカギとなる。

 Fedは需要や雇用、賃金の上昇を抑えるために、短期金利を引き上げている。短期金利引き上げは株価や長期金利、住宅ローン金利に影響を幅広く与えることを通じて、作用を及ぼしている。経済を十分に力強い状態に保ち、インフレを安定させる金利水準を中立金利と呼ぶ。もし、成長やインフレを抑えるのであれば、Fedは中立金利より政策金利を引き上げる必要がある。

 エコノミストや経営者らは、足元の堅調な成長を見る限り、政策金利は中立金利を上回っていない可能性があるとみている。コロナ後は政府によるインフラ支出やグリーンエネルギー関連支出が大量に発生し、建設関連は仕事に困ることはなくなった、とボストン連銀のローゼングレン前総裁はいう。

 しかし、住宅部門以外はコロナ前の力強さはない。Fedが引き締めを開始し、確かに現状の住宅販売は足踏み状態にある。しかし、住宅価格は下がっていない。

 https://www.wsj.com/economy/the-feds-challenge-has-it-hit-the-brakes-hard-enough-a7760be6?mod=hp_lead_pos1