雨。
ダウ株価は234ポイント下落した。北朝鮮問題とハリケーンが別に到来しそうなことで、インデックスの重しとなった。
投資家の資金はより安全と考える資産に向かった。米国債や金などだ。
米国債は強含みとなった。10年国債の金利は2・072%まで下落した。昨年11月9日以来の水準である。ブレイナード理事が火曜日に講演で、中央銀行は利上げに慎重になるべきだ、と述べたからだ。
https://www.wsj.com/articles/global-markets-relatively-quiet-despite-korea-tensions-1504580031
マーケットはリスクオフムードである。
米国債は3月以来の大相場だった。北朝鮮問題への懸念から株価は大きく下落し、ハリケーンやFed幹部のハト派的コメントが後押しした。
10年国債金利は2・06%と、昨年の大統領選後、もっとも低い水準をつけた。
レーバーデイ後、事実上夏休み明け最初の相場はリスクオフムードだった。
https://www.ft.com/content/797cc396-927f-11e7-a9e6-11d2f0ebb7f0
そのブレイナード講演。Fedはインフレを押し上げるいくつかの方策を幅広く検討すべきだと述べた。政策担当者は2%目標に到達するために、しつこく続く失敗を克服すべきと述べた。
ブレイナード理事は、我々はインフレ目標に昨年到達できなかっただけでなく、長いあいだ到達できないでいた。それゆえ、引き締め政策について慎重であるべきだ、というのが私の考えだ、と述べた。
過去数週間、多くのFed幹部が、追加利上げに踏み切る前に、インフレがより高くなるという確信がより多く必要だ、と述べている。木曜日夜にはNY連銀のダドリー総裁が講演する。ダドリー総裁は2017年にもう一度利上げをすることを支持しており、その考えは変わらないと思われる。
火曜日の講演でブレイナード理事は、最近のインフレ率の低さは、物価上昇圧力が弱いせいかもしれない、と述べた。
ブレイナード理事は過去から利上げに慎重に動くべきだ、という主張をしていた。
https://www.wsj.com/articles/feds-brainard-urges-caution-ahead-of-further-tightening-1504613403
FTより。
https://ftalphaville.ft.com/2017/09/05/2193262/brainards-framing-challenge/
Duy教授。2015年秋にブレイナード理事は、利上げペースを減速させる知的なフレームワークを組み立てた。その後、利上げはすぐではないが止まった。4回と予想された16年の利上げはわずか1回にとどまった。
再びブレイナード理事はFOMCの利上げパスをシフトさせるのだろうか。
ブレイナード理事の認識はこうだ。労働市場は米国人を労働市場にますます引き込み、これは歓迎すべきことだ。にも関わらず、完全雇用とインフレ率のつながりは切れているかのようにみえる。
米国経済は記録的な拡大過程にある。労働市場は近年ドラマティックに改善している。仮に財政刺激策の実現に失敗しても、経済は世界経済の拡大に支持されていくとみている。
対照的に問題なのは、5年にわたってインフレ率が目標に到達していないことだ。インフレが低いことについて、輸入物価や資源の活用度、一時的要素などを検討する。そして、彼女の関心はFedのインフレモデルの根本的要素に向く。インフレ率を決める根底にあるものは、賃金や物価設定、長期のインフレ期待と関係して、ゆっくりと動くものだと考えられている。どうやら、このインフレ率の根本が、金融危機後低下しているようだ。
これは大きなポイントである。ブレイナードはインフレ期待が2%でどうやらアンカーされていないと認めている。
では、どう政策は反応すべきか。インフレ目標の明確な引き上げも含まれる。
http://economistsview.typepad.com/timduy/2017/09/can-she-do-it-again.html