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バイデン氏の政権移行準備

 曇り。

 バイデン氏が政権移行に向けて動き出した。トランプ氏の設定した政策テーマを巻き戻す準備を進めている。

 バイデン氏はいくつかの大統領令を発する準備を進めている。ドナルド・トランプ氏が任期1期で終えるのを踏まえた動きだ。

 バイデン氏はまず、パリ協定へ再参加することを約束している。バイデン氏の就任は1月20日で、WHOから離脱した手続きもやり直す。また、ドリーマーと呼ばれる不法移民の子供たちに市民権を与えるプログラムも再開する。ムスリムが多数を占めるいくつかの国からの旅行制限も解除する。

 大統領就任の最初の日からやるべきことはたくさんある。

 月曜日にはまず、コロナウイルス対策の独自のタスクフォースを立ち上げると宣言する。バイデン政権で医療政策を担う専門家の選出も求められる。

 しかし、退任予定のトランプ氏は、選挙が盗まれたと依然として主張し続けている。全米のテレビ各局がバイデン氏当選を流してから24時間経過し、トランプ氏は依然として敗北を認めていない。この姿勢によって、トランプ政権の主要な政権移行チームが、円滑に引き継がれない恐れも出ている。

 トランプ氏はゴルフに出かけ、記者団の質問にも答えないまま。ツイッターでは選挙が盗まれたとの主張を繰り返している。

 ブッシュ元大統領は日曜午後に声明を発表し、バイデン氏当選を祝した。また、トランプ氏に批判的な元大統領候補であるミット・ロムニー氏は、トランプ氏の選挙不正の主張は、米国にとって危険な主張であると批判した。

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