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トランプ5人衆

 今日は雨模様。気温も下がるようだ。
 トランプ政権の外交政策を握る5人衆がいるという。大統領の対ロシア姿勢は厳しくなり、貿易戦争は回避され、イランの核開発問題は継続案件となる。
 人事こそ政策である、というのがワシントンで古くから伝わる格言だ。これは真実である。その証拠に、トランプ氏の外交政策の変遷を見てみれば良い。トランプ氏の国家安全保障政策は、ほとんど通常のものに見えている。アメリカ第一主義や新孤立主義なるものは、後退しつつある。
 先週のシリアへの空爆は、両党派から賞賛を受ける主流派的な動きであった。
 もちろん多くのシグナルが混在し続けている。しかし、選挙期間中のロシアへの友好姿勢はすっかり過去のものになった。中国とは貿易戦争の気配はない。イランとの核開発交渉は廃止されておらず、米国のイスラエル大使館はエルサレムに移転しない。
 こうした動きは通常の共和党大統領がやりそうなことであり、ヒラリー氏が大統領であってもそうだったかもしれない。驚くべきは彼らが普通でないことにあるのではなく、トランプ政権が普通になったことだ。
 この変化を何がよく説明できるのだろうか。いちばん簡単な現実は、大統領府を占めるトランプ側近の顔ぶれの変化である。
 5人衆がいる。ティラーソン国務長官マティス国防長官、マクマスター国家安全保障補佐官、ロス商務長官、クシュナー氏である。彼らが政権の戦略を安定化させ、通常の道筋に戻した。フリン氏は政権を去り、バノン氏も国家安全保障会議から外された。ナバロ氏の存在感も薄い。
 とくにティラーソン氏とマティス氏は鍵となる人物だ。2人はまったく異なる経歴の持ち主だ。しかし、2人は重要な国家安全保障上の問題について、政権の議論の鍵を握っている。戦略的に重要な国であるイラクを入国禁止例の対象から除いた。
 2人ともイランに対しては強硬派である。オバマ政権はテヘランと核合意を行ったが、2人ともそれは賢い戦略ではないと考えている。
 何より伝統的な同盟の重要性を強調している。NATOである。
 おそらくもっとも重要なのは、ロシアに対する強硬姿勢を維持する方向に戻すことだ。それはティラーソン国務長官に言える。ビジネスマン時代にプーチン大統領と緊密な関係を築いてきたティラーソン氏の経歴からすると、これは驚くべきことだ。ここ数日、ティラーソン氏の発言は微妙に変わってきている。
 https://www.wsj.com/articles/five-big-players-steer-trumps-foreign-policy-toward-the-mainstream-1491839286