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Fedの利上げは終わりが近い

 晴れ。

 米国債金利をめぐる混乱が示すことは、Fedの利上げは終わりが近い、との見方である。年末までにあともう一回利上げがあるとみる市場の確率は3割に低下した。

 米国債金利上昇が示すのは、Fedの利上げが終わりに近づいているとの確信である。今週、米国債の利回りは過去10年間でもっとも高い水準に達した。その結果、企業や消費者の借り入れコストが上昇し、経済は減速基調にある。

 この市場の見方を支える発言を行ったのは、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁だ。木曜日に総裁は、中央銀行金利に関する決断を急いで行う必要はない、と述べた。というのも、労働市場は減速の兆候を見せており、物価上昇圧力も弱まっているからだ。

 デイリー総裁は事前に用意された声明文の中で、「もし金融的な条件が引き締まったままであるなら、我々がさらなる行動をとる必要性は低くなっている」と述べている。

 デイリー総裁は来年まで、FOMCの投票メンバーではない。

 今週になり、ベンチマークとなる米国10年国債の利回りは、2007年8月以来となる4.9%をつけた。30年国債も16年ぶりの水準である。国債利回りが上昇しているのは、先月、Fedの幹部らが金利をより高く、より長く据え置くアプローチを採用したからだ。その結果、年内にもう一回、0.25%の利上げを行い、来年の利下げはないとの見通しを高めた。

 だがここにきて、年内の追加利上げはない、との見通しが増えている。

 https://www.ft.com/content/e99c7177-dca1-49a1-9353-2071e6dd2c9a

 債券売りの痛み。

 https://www.ft.com/content/144c541a-1109-40c9-b74a-7d176ba90fc6