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欧州のインフレ事情

 曇り。

 欧州のインフレ事情。スペインのインフレは予想を上回り、5.8%に落ち着いている。ユーロ圏全体で物価上昇圧力が弱まるのではないかとの期待が高まっている。

 スペインの12月のインフレが減速してきた。スペインの消費者物価は5.8%の上昇だった。11月は6.8%だったので、減速している。スペインの物価指数はユーロ圏では初めての発表となる。

 もしスペインのようにユーロ圏諸国でインフレが落ち着くのであれば、ECBの担当者は利上げのペースを緩めるかもしれない。

 ドイツのデータは火曜日に公表される。10%だったインフレ率が9%台に減速すると見込まれている。同じくイタリアの物価上昇圧力も穏やかになったのではないかとみられている。ユーロ圏全体の物価上昇率は一桁に落ち着くとみられている。

 エコノミストの予想によると、12月の物価上昇率は9.7%。11月が10.1%だったので、これがどうなるか。来週金曜日に公表される。

 ユーロ圏のいくつかの国において、総合インフレ率は減速しつつあるが、物価上昇圧力はグズグズと残っている。スペインのコアインフレ率は6.9%と、11月の6.3%と比べて加速した。この数値は2003年以降でもっとも高い。

 バークレイズのエコノミストは、サービス価格がまだ力強い動きを見せていると分析する。その結果、2023年は総合インフレ率とコアインフレ率の「分離」が大きなテーマになるという。

 高まるインフレ圧力に直面し、ECBは2022年に合計2.5%ポイントほど利上げを行った。マイナス0.5%だった政策金利をプラス2%まで引き上げた。インフレ率のピークは10月で、それは10.6%だった。

 ECBの次回会合は2月2日に予定されている。ラガルド総裁は12月の会合後、次回は0.5%ポイントの利上げの可能性が高いと述べた。しかし、予想よりも物価上昇率が低いとすると、来年早々の利上げ幅は0.25%の可能性が出てきた。

 スペインの副首相は今回の物価指数は非常にポジティブだ、と述べた。

 https://www.ft.com/content/15b5c8ba-bbd9-4b96-862a-cc73c41b92aa