英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

レーガンが泣いている

 快晴。絶好のテニス日和だが、今日はたまった雑事を片付ける日だ。
 米国のオバマ大統領が、ロシアのプーチン氏が選挙ハッキングに役割を果たしたことを示唆している。折しも、北方領土交渉で来日していた最中の発言である。
 この発言はホワイトハウスと、ロシアの関与に懐疑的なトランプ氏との間の緊張を高める可能性がある。
 オバマ大統領は金曜日、ロシアのプーチン大統領民主党を傷つけるためにサイバーアタックに関与したと示唆した。組織だった報復措置も約束した。
 オバマ氏は、ロシアが民主党全国委員会とヒラリー氏のeメールアカウントをハッキングしたという米国の情報機関による非常に重要な証拠を得たと述べた。そして、「ロシアにおいてはプーチン氏なしに何事も起こらない」と述べた。
 今後、サイバー諜報について、ロシアと米国の報復合戦が起きる可能性がある。
 ロシアのペスコフ報道官は金曜日、「米国はサイバー疑惑について発言をやめるか、証拠を示すべきだ。そうでなければ礼儀を欠く」と述べた。
 オバマ大統領の発言は、年末に幅広い分野にわたって尋ねる記者会見の席上のものだ。90分にわたる記者会見の大半は、このロシア問題に費やされた。オバマ氏は報復を行うと述べたが、彼の任期は5週間を残すばかりとなっている。
 こうした疑惑に対し、トランプ氏は例の一流のたとえを使って否定している。2003年にイラク戦争の際に、大量破壊兵器があるといって実はなかったではないか、と。
 オバマ大統領は「ロナルド・レーガンは墓の中で転がりまわっている」と皮肉った。
 http://www.wsj.com/articles/obama-likely-to-field-questions-on-russia-syria-and-donald-trump-1481908017
 米国の政治情勢の変化に伴い、サウジアラビアのSWFは米国投資の位置づけを変えている。
 サウジアラビアは、数十億ドルの米ドル投資戦略を再評価し始めている。米国の政治風景が変化しているからだ。
 サウジのSWFはサウジ訴追法案とホワイトハウスの新しい主の向かう方向がはっきりするまで、米国投資を一時停止している。サウジアラムコの上場は来年か2018年が予定されている。売り出し総額は1000億ドルを超えると予想され、IPOの歴史の中で最大規模とされる。
 アラムコをどの市場で上場させるかまだ決まっていないが、投資銀行家らによると、ニューヨーク株式市場が有力視されている。しかし、アラムコ関係者はロンドン市場とも会談を重ねている。
 記事に添付されたイラストをみると、エクソンシェブロンとは比較にならない規模の収入をアラムコがあげていることが一目瞭然だ。
 サウジはテロリスト法案が成立しないよう全力を尽くしている。議会がオバマ大統領の拒否権を乗り越えた後、サウジ側のロビイストは今度は修正を図っている。
 記事の中にはソフトバンク孫社長の記述も出てくる。なんともきな臭い動きである。
 http://www.wsj.com/articles/shifting-political-landscape-in-u-s-prompts-saudi-arabia-to-rethink-financial-strategy-1481904434