アルゼンチン政府は米国の債券保有者に対し、65億ドルをキャッシュで支払うことを提案した。債権者らは1000億ドルにのぼる2001年の債務デフォルト以降、債券リストラを拒否していた。10年以上にわたる法定闘争に決着をつけようという狙いだ。
これは世紀の国際裁判と銘打たれている。
もしこの提案が、主に米国の億万長者であるポール・シンガー氏の率いるエリオット・マネジメントらを中心とする債権者たちに受け入れられば、アルゼンチンは国際金融市場に復帰できる道が開けることになる。アルゼンチンはこの間、外資による投資資金が不足していた。
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/c40ea1e8-cc53-11e5-be0b-b7ece4e953a0.html#axzz3zMbjl0Jm
新興国向け貸し出しが目詰まりを起こしつつある。過去15年にわたり、新興国向け貸し出しは右肩上がりで伸びてきた。しかし、その伸びもデレバレッジの悪循環に急展開しようとしている。BISのヒュン・ソン・シン氏による警告だ。
BISの最新統計によると、新興国市場向けの債券やローンのドル建て総額は3兆3300億ドル。これは昨年9月末時点の数字で、6月末時点の3兆3600億ドルから減少した。
このBISのデータは、クレジット条件が厳しくなっていること、そして国際的なマネーフローが急速に逆回転し始めていることを示している。
IIFが先月発表したところによると、新興国市場は2015年に7350億ドルの純資本流出だったという。ネットで資本流出となったのは1988年以来のことだ。
IIFによると、中国の減速や原油価格の下落よりも、新興国市場からの資金流出のほうが世界経済の成長にとってより脅威であるという。
すでに企業向け債務は新興国が先進国を上回っている。2013年に逆転して以降、新興国市場のレバレッジは高まっている。収益性がだんだん落ちているのにも関わらず、だ。というのも、為替相場がこの傾向に拍車をかけている。
新興国通貨高がよりリスクテーキングを助長してきたのだ。しかし、ここにきてドル高が進行していおり、新興国市場については、デレバレッジのサイクルに入っている。
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/e2c2ef2a-cb6a-11e5-be0b-b7ece4e953a0.html#axzz3zMbjl0Jm