英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ドル高のダメージ

 今日も晴れ。穏やかな年末。
 ドル高や新興国企業に悪い影響を与えているという記事。非常に興味深い。
 具体的には新興国の企業で、ドル建て債券を発行した企業がドル高に苦しんでいるという。ここ数年、ドル建て社債の発行が増えていた。ブラジルからタイまで、新興国企業はコスト増に苦しんでいる。対象債券はドル高が進む前までに発行された1兆ドルもの社債になる。
 これ以上ドル高が進むと、新興国社債のデフォルトの可能性もあると指摘されている。
 エコノミストの中には、アジアやラテンアメリカ通貨危機が発生した1980年代から90年代を想起する者もいる。そのときは強いドルが経済成長や不動産価格の下落の引き金を引いた。 
 投資家の中には、2015年に大混乱を巻き起こすクレジットイベントを想定し、新興国社債エクスポージャーを落とすところも出てきている。
 http://www.wsj.com/articles/dollars-surge-pummels-companies-in-emerging-markets-1419977162?mod=WSJ_hp_LEFTTopStories
 ブラジルのルセフ大統領が乾坤一擲の「賭け」に出た。年金や失業保険給付を180億ルピア相当カットすることを決めた。
 ルセフ大統領の側近は“If we don’t act in a sustainable way now, future generations will have to pay a high price,” と述べたそうだが、これはまさに日本に当てはまるせりふだ。
 ブラジルの2014年の経済成長率は0・1パーセント程度に落ち込みそうだ。2010年には7・5パーセント成長を記録したことが信じられないくらいだ。
 同国の財政収支は14年に赤字に転落しようとしている。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/2171604a-903d-11e4-b55d-00144feabdc0.html?siteedition=intl#axzz3NSGbu4nh