英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

米国とイラン、全面衝突の危険性

 曇り。

 戦争がエスカレートしていくにつれ、アメリカはより深く、戦争に関わることになりかねない。

 6月12日、トランプ氏はこう宣言した。イランの核問題に今後も外交的な解決に向けて、関わり続ける、と。その数時間も経たないうちに、イスラエルがイランを攻撃した。その後も容赦なく、紛争はエスカレートを続けている。

 イランはイスラエルの都市を、弾道ミサイルやドローンで攻撃した。一方、イスラエルの戦闘機はテヘランの航空システムを2日連続で攻撃した。イスラエルはイスファファンなどの核兵器関連都市を攻撃している。イスラエルによると、重大な打撃を与え、攻撃は今後も続くという。

 米軍はすでにイスラエルをミサイル攻撃から守るために助力している。問題は、トランプ氏はこれ以上戦争に深入りするのか否かだ。

 共和党員はより深くコミットするよう求めている。6月13日、グラハム上院議員はもし外交が失敗すれば、イスラエルが仕事を完了するのを米国が全力で助けるのが国益にかなっていると述べた。

 タカ派孤立主義者からなるトランプの外交チームは6月8日にキャンプデービッドに集まった。イラン危機を話し合うためだ。トランプ氏はネタニヤフ首相に連絡をし、イラクの米国大使館は6月11日に非難するということを伝えた。

 イスラエルのイラン攻撃準備は米国の外交に沿って行われた。次の米国とイランの核協議は6月15日にオマーンで開かれる予定である。しかし、この話し合いはモメンタムを失った。要はアメリカは、イスラエルによるイラン攻撃を黙認したということだ。

 米軍はすでに関与している。米国の航空防衛システムはイスラエルを守ることに役立っている。米国の中央司令部はイスラエルがイランの弾道ミサイルを防衛するのに関与するだろう。

 しかし、当初、米国の姿勢はあいまいであり、そのことが全面戦争にまだ米国は決めかねていることを示している。

 というのも5月中旬、ディエゴガルシアにある空軍基地において、ステルス性能のあるB2爆撃機が撤去され、古いタイプのB52爆撃機に交代した。

 トランプ氏は外交に希望を託している。SNS投稿によると、「何も残らなくなる前にイランは取引をすべきだ。イラン帝国として知られるものを守れ」と語っているからだ。しかし、イランとの交渉Lineは現在閉鎖されている。

 米国は中東紛争の深い泥沼に引きずり込まれかねない。そして中東の破壊者の道のりをたどりかねない。米軍のミニッツ空母はベトナム寄港をキャンセルし、西に向かったようだ。米国はイスラエル支援のため、航空機の支援も用意しそうだ。イランの地中深くに守られているフォルドウの核施設を攻撃するため、重爆撃の支援もありうる。

 米国はイランの報復に引きずられる可能性もある。イランはイスラエルを攻撃する能力が限られており、攻撃のためにイランは別の手段を考えるかもしれない。この地域における米国の施設を攻撃する可能性があり、そのことがトランプ氏を驚かせかねない。紅海を攻撃したり、ホルムズ湾を閉鎖するかもしれない。

 そして、もしイスラエルがイランの体制を引きずりおろせば、これはネタニヤフ氏が望んでいることだが、トランプ氏はこの結果起きる混乱から逃れることができなくなる。

 わずか1カ月前、サウジを訪問し、トランプ氏は中東は黄金の時代を迎えていると述べた。トランプ氏は中東地域への西側諸国の干渉を非難し、米国の政策は貿易と投資に基づくべきだと述べた。

 米国内では共和党員の間でイスラエル支持が幅広く広まっている。しかし、戦争が長引くと、MAGAメンバーの間で海外への介入に対する敵意が芽生えかねない。かつてオバマ大統領をトランプ氏が非難した動画が出回っている。もしイラン打倒に動けば、米国は永遠の戦争にさらすことになるかもしれない。

 https://www.economist.com/middle-east-and-africa/2025/06/14/trump-is-urged-to-go-all-in-on-crushing-iran