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パックウェストに忍び寄る「次の破綻」の足音

 晴れ。

 ファーストリパブリック銀行が破綻処理され、パックウェスト・バンコープが「次の標的」になっている。米国の中堅地銀の不安の連鎖が止まらない。

 カリフォルニアに拠点を置く地銀で、金融支援を模索している。

 パックウェストの株価は水曜日、50パーセント下落した。2008年以来の金融危機に陥りつつあり、次の標的として同行が狙われている。

 関係者によると、専門投資銀行であるPiper Sandlerに対し、売却を含めた戦略的選択肢を模索している。公式には売却の手続きは始まっていないが、新規の資本調達も検討しているという。

 買収相手を見つけるか、資本増強をするかという検討がブルームバーグによって報じられたのは、FDICがファーストリパブリック銀行を公的管理下に置き、資産をJPモルガンに売却してからわずか数日後の出来事だ。投資ファンドのアポロが運営する貸出ファシリティから14億ドルのキャッシュを調達するとしてから6週間後のことである。

 パックウェストと並んで標的となっているのが、ウェスターンアライアンスである。午後の取引では25%以上も株価が下落した。

 他の中堅地銀と同様、パックウェストもマイナスの関心が寄せられている。いずれもSVBと同様の理由であり、テック共同体への結びつきや無保険の預金の多さ、有価証券の評価損の多額さが焦点となっている。

 ビバリーヒルズに拠点を置くパックウェストは先月、50億ドル以上の預金が第1四半期に流出したと明らかにした。同行の預金は290億ドルあり、SVBやファーストリパブリック銀行よりは小規模である。

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