ドル高がアメリカ人の購買力を引き上げている。強いドル政策と高金利が海外からの資金も呼び寄せている。
インフレが高進しているが、米国の消費者の相対的な購買力はそれほど高いわけではない。ドル高がいかに国内価格の上昇の影響を減殺しているかがわかる。
PSより、ロゴフ教授。今年の夏、日本の円とユーロは過去20年間でもっとも低いレベルまで下がった。ユーロとドルはパリティに近づいている。
Fedによるブロードベースのドル指数は再びピークをつけている。
こうしたドル高は米国の記録的なインフレにも関わらず発生している。何が今後起きるのか。そして、ドルはいずれ下落するのだろうか。
為替レートの予測や評価ほど難しいものはない。もっとも重要なのは、Fedが金利を引き上げていることだ。そして、米国経済がリセッションにほど遠いこと。
欧州でも高いインフレが起きているにも関わらず、ECBは利上げに慎重だ。というのも、欧州の経済見通しがより脆弱だからだ。イタリアの債務も気にかけている。