英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

2022年、10の世界経済トレンド

 2022年の市場取引が始まった。欧州株の初値は上昇して始まっている。原油価格および米国株の先物指数も上昇している。昨年の上昇相場が2022年も引き続いている。

 欧州株式市場は2022年最初の取引は、高値だった。ドイツの指数、フランスの株式指数ともに女王省した。アジアでは韓国の指数は0.4%上昇している。

 日本やロンドン、中国は休場である。

 https://www.ft.com/content/71de0f7c-a643-4d65-bbaf-ce561e735489

 ルチール・シャルマ氏の2022年の展望。グリーンフレーションや中国の経済成長停滞などを挙げている。

 コロナ危機は2年目に入り、世界の姿を変えようとしている。もちろん変化はすべてではないが、多くの変化が加速しつつある。人口減少は加速し、デジタル革命もだ。

 1つは赤ちゃんの減少だ。カップルたちはコロナの世界で子供を持とうと思わなくなっている。出生率は低下し、それが世界経済の成長率を押し下げる。とくに顕著な落ち込みを見せているのが中国だ。すでに51カ国の労働人口が減少に転じている。

 2つ目は中国の国力がピークアウトしつつあることだ。赤ん坊は減る一方、債務は積み上がりつつある。中国自体、貿易による経済構造から国内で自立する経済への移行を急速に進めている。

 3つめは債務の罠。世界の債務残高はコロナ危機の最中、より早いペースで大きくなった。米国と中国を含む25カ国がGDP比で300%以上の債務を抱えている。

 4つ目は高いインフレだ。しかし、それは2桁インフレとなった1970年代の再来ではない。問題は資産価格の高騰である。これはより大きなリスクになる。金融市場はすでに世界経済の4倍の規模に達している。

 5つ目はグリーンフレーションだ。地球温暖化のニーズにより、銅やアルミニウムといったグリーンメタルの需要が高まっている。鉱山や油田に対する投資額は急速に落ち込んでいる。その結果、商品価格におけるグリーンフレーションが起きている。

 6つ目は生産性のパラドクス。コロナでデジタルサービスへの適応が急速に進み、世界の生産性の低迷が終わるかもしれない。しかし、自宅での勤務が増えたことで、より少ないアウトプットなのに、長時間働くということが起きている。

 飛ばして9つ目。個人投資家は13年ぶりの強気相場に参入している。しかし、この熱狂はパーティはすでに終わろうとしていることのサインでもある。

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