英字紙ウォッチング

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インフレ懸念に揺れる株式市場

 米国の株式市場がインフレ懸念に揺れている。特にテクノロジー株はインフレ見通しに敏感だ。

 月曜日の株式市場はインフレ期待の高まりと、長期金利の上昇により、大きく下落した。Nasdaq指数は2.5%安で引けた。他の指数よりも下げ幅が大きかった。S&P500は0.8%の下落。

 フェイスブックやアマゾン、アップル、ネットフリックスなどは、いずれも大きく下げた。株価の修正局面である。アップルに至っては3%の下落である。誰もがこうしたテック株に殺到し、株価は高すぎたという指摘がある。投資家は将来の成長可能性についての基礎的な状況を注視し始めている。

 一方、米国債も売り一色となった。10年国債は0.03%上昇し、1.36%をつけた。

 今年、10年国債の利回りは0.9%から始まった。その後、バイデン氏が大統領に選出され、1.9兆ドルの財政刺激パッケージを打ち出したことで、消費者物価が上昇するとの見通しが出た。

 今や投資家の主要な関心事はインフレ見通しである。そうした懸念はアジア市場にも波及している。日本やオーストラリアの国債金利が上昇している。金融政策が正常化されるのでは、との見通しも出始めている。

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