英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

16年ぶりの米国債金利高騰

 晴れ。

 米国債金利が急騰している。16年ぶりの水準であり、金利見通しへの不安が背景にある。

 投資家はパウエル議長の金曜日のスピーチに備えている。ジャクソンホール会議である。

 米国債の売りが続き、世界最大の債券市場である米国は月曜日、金利上昇に見舞われた。10年国債の利回りは0.1%ポイント上昇し、4.35%をつけた。昨年10月の水準を超え、2007年11月以来の水準となっている。

 投資家は今週後半にワイオミング州で行われる中央銀行集会に目を注いでいる。ここで政策担当者が金利見通しについてどのようなシグナルを発するのかが梅雨目される。とくに金曜日のパウエル議長の講演は詳細に精査されることになるだろう。

 スタンダードチャータードのリサーチャーは、ややタカ派的な中期的政策スタンスをとる、と予測している。

 大西洋の反対側である英国やドイツの国債はここ数カ月、売りが続いている。英国もドイツも、国債利回りが2008年以来の水準となっている。

 7月のFOMC議事要旨によると、参加者はインフレの上振れリスクを注視している。

 この夏いっぱい、力強い経済指標が続いたため、Fedが近いうちに利下げに踏み切るのかどうか、疑念が出ている。同時に、それが国債の売りにつながっている。米国経済に対する疑念を吹き飛ばし、良い意味で驚きの指標が出ているのだ。

 株式市場は月曜日、上昇に転じた。エヌビディアの株価は8.5%も上昇した。

 一方、中国経済の見通しは月曜日に打撃となった。中国の中央銀行が行った行動が市場の期待を下回ったからだ。1年もののプライム金利を10ベーシス引き下げた。投資家は中国政府による大規模な経済刺激策を求めている。

 UBSは2023年の中国経済見通しを5.2%の成長率から4.8%成長に引き下げた。

 https://www.ft.com/content/1ed06fa6-8e4a-4dc8-876b-9e0c4b12cc48

 金利上昇にも関わらず、株価は上昇を続けている。エヌビディアが株価のラリーをけん引した。

 テック株にとって月曜日は良い一日となった。

 https://www.wsj.com/finance/stocks/global-stocks-markets-dow-news-08-21-2023-826fa376?mod=hp_lead_pos4