快晴。
今回の米議会突入事件についてのエッセイ。イエール大学の歴史学教授のティモシー・シュナイダー氏の論考である。
トランプ大統領が1月6日、支持者に対してキャピトルヒルに行進するよう指示したとき、彼はいつもしていることをしただけだった。彼は選挙による民主主義制の本質を真剣に受け止めていなかったし、米国バージョンの正当性を受け入れようとしなかった。
それは2016年の大統領選で勝利したときもそうだった。
人々を彼らがすでに信じているものから引きはがし、市民として教育することには大変な労力を必要とする。プラトンは専制政治のリスクを強調した。イエスマンに取り囲まれてしまうのだ。アリストテレスは豊かで才能あるデマゴーグが登場すれば、大衆の心理を容易に操ることができると警告した。
それゆえ、憲法にはチェック&バランスのシステムが組み込まれている。重要なのは共和党の議員たちだったが、彼らは最初からトランプ氏を否定するのでなく、。彼が広めた選挙の虚構を容認したのだ。少数派である有権者と選挙に勝つために、後ろ暗い金やゲリマンダーの利益を存分に享受した。少数派の政府が政治を代表することに、彼らは何ら関心を抱いていなかった。もっとも罪が重いのはミッチ・マコネル議員で、彼はトランプ氏のウソを容認し続けた。
共和党のほかの議員らは、ゲーム的な発想の議員とルールを破る者に分かれた。それがはっきりしたのが12月30日のことで、ジョシュ・ハーレイ上院議員は選挙の投票について疑問を投げかけるトランプ氏を支持すると表明したのだ。100人にも及ぶ議員がトランプ氏の行動を支持したのだ。
基本的な政治の機能のことを悪く言う議会は、当然のことに代価を払うことになる。トランプ氏は今や議員らに対し、自分の意志に従うよう要求している。そして、1月6日、トランプ氏は支持者に対し、選挙で選ばれた議員らに圧力をかけるよう指示したのだ。