英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

サンダース主義の勝利

 曇。
 注目されていた米ジョージア州の選挙で、共和党が勝利した。民主党にとっては高くついた敗北である。
 民主党内のポピュリスト派はワシントンの選挙コンサルタントと候補者を、サンダース氏のようなタイプの経済政策を支持しなかったとして批判している。下院の若い議員たちは、党のリーダーシップの変更を求めている。
 来年の中間選挙において、下院の過半数を得るために、民主党共和党から最低でも24議席を奪い取る必要がある。ジョージア州の今回の選挙は、その意味で来年の中間選挙に向けたキックオフとなるはずだった。しかし、今回の敗北によって、その代わりにトランプ氏に反対し、勝利するためのメッセージを見つけ出す必要が出てきた。
 「我々は今生きている時代にマッチする大きなアイデアを提供しなければならない。人々が生活を改善していると実際に考える経済ビジョンを提供できなければ、政策についての論争に勝つことができない」という議員もいる。
 なんだか日本の民主党にも当てはまる指摘である。
 敗北した民主党のOssoff氏陣営は過去最高となる3000万ドルの資金を選挙運動にかけた。
 https://www.wsj.com/articles/democrats-point-fingers-debate-winning-formula-after-georgia-loss-1498071193
 FTより。今回の選挙結果をよりはっきり分析している。サンダース主義が勝利し、クリントン流の漸進主義が敗北した、と。民主党ポピュリズム的な左派に向かおうとしている。
 サンダース氏が再び運転席に戻った。民主党の中間派であるOssoff氏が、ジョージア州の選挙で火曜日に勝利していれば、民主党内のクリントン派が実権を握ることになっただろう。Ossoff氏はトランプを怖がらせてやる、と約束したが、実際には彼を喜ばせる結果に終わった。選挙の結果、混乱し、リーダー不在の党をより混沌の淵に追い込んだだけだった。
 誰がトランプ氏を止めることができるのだろうか。マクロン氏のよるな民主党でなければ、英国のコービン氏のようなタイプだろうか。
 今回の勝利によって、トランプ派は米国政治を新たに作り変える次なる動きに出てきそうだ。
 英国のコービン党首の台頭が意味することは何であろうか。コービン氏の台頭は労働党のブランドにとって致命的な毒薬になるかもしれない。
 https://www.ft.com/content/f69b4b68-55d0-11e7-9fed-c19e2700005f
 シカゴ連銀のエバンズ総裁講演。今年の年末まで利上げを待つべきだと述べた。その前からバランスシートは縮小すべきだと付け加えている。ここ数ヶ月におけるインフレ率上昇の弱さが想定外だった。
 https://www.wsj.com/articles/charles-evans-says-fed-could-wait-until-december-to-lift-rates-again-1497969515