英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

生産性と企業寡占度の微妙な関係

 サマーズ氏らによる、最新の長期停滞論のペーパー。

 https://www.nber.org/papers/w26198

 サンフランシスコ連銀のペーパーより。産業の集中化や寡占が進むことで、生産性を停滞させているという。

 米国の生産性は過去と比べて減速している。一方、売り上げは大手企業へますます集中するようになっている。この分析が示すことは、ITイノベーションによって、新しいビジネスに大企業が参入するコストが下がり、結果として産業の集中が起きていることだ。このことは1995年から2005年までの生産性ブームを引き起こした。

 大企業はより利益率が高いが、大企業のシェアが上昇することは競争を激しくさせ、市場の利益率を低下させる。市場の利益率低下はイノベーションを阻害する可能性がある。

 https://www.frbsf.org/economic-research/publications/economic-letter/2019/november/is-rising-concentration-hampering-productivity-growth/