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Fed、毎月600億ドルの米国債を買う

 Fedがレポ市場で市場の予想を上回る動きに出た。毎月600億㌦の米国債を購入するのだという。少なくとも6か月間のオペレーションで、このところ翌日物の資金の借り入れ市場で生じていた資金不足を緩和する狙いがある。

 金曜日にFedが公表した。その結果、3か月物国債金利が急低下し、1.7%だったのが、1.62%まで低下した。しかも、ウォールストリートのアナリストらが予想していたよりも買い入れ規模が大きかった。この買い入れ措置は来年の第2四半期まで続く予定である。

 今回の措置の狙いは、銀行がFed保有する準備預金の量を、少なくとも先月の水準まで回復させることだ。Fedが銀行から国債を買い取れば、準備預金の金額は増える。

 パウウェル議長は今週はじめ、中央銀行のバランスシートを自然な形で成長させる計画を公表した。しかし、計画されているFedの買い取り規模は、4月以降、毎月56億ドルのペースで増えている通貨供給量の増加ペースを上回る。Fedとしては、リザーブバッファーを作る狙いがあり、市場も評価している。

 しかも、長期の国債ではなく、短期債を買う計画は、QEではないと印象づける狙いもある。金曜日に公表した声明文の中で、今回の措置により金融政策のスタンスが変わるわけではない、と述べた。

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