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米国、追加の対中制裁を発動

 晴れ。

 トランプ氏は3000億ドルの中国製品に対し、追加で10%の関税を課すと発表した。 米中間の貿易戦争が激化し、世界経済見通しにとって新たな脅威となっている。

 木曜日に発表した声明は金融市場を揺るがしている。10年国債金利は2016年以降では最低の水準となり、株価も大きく下落した。

 木曜日午後のツイートでトランプ氏は、G20サミットで習氏と交わした一時的な休戦を台無しにした。今週、上海で高官同士の実務協議を新たに始めたが、トランプ氏は交渉はうまくいっていないと示唆した。

 中国が米国の農業製品を購入する約束を中国が実行するのに失敗したからだ。

 トランプ氏によると、米国は9月1日から10%の追加関税を課すことに決めたという。すでに25%の関税を課している2500億ドルの製品以外に対して課すことになるという。

 オハイオ州での選挙運動に出発する前、トランプ氏はさらに関税を引き上げるかもしれないと示唆した。トランプ政権としては、関税を段階に応じて引き上げる考えだ。10%から始まり、25%を優に超える水準までもっていく可能性がある。

 貿易戦争の激化は、世界経済の減速への懸念が高まっている時期と一致しているため、特に不快感を引き起こしている。水曜日にFed政策金利を0.25%引き下げた。木曜日の金利はさらに落ち込み、ベンチマークの10年国債金利は1.9%まで落ち込んだ。

 もし関税が実行されれば、米国向けの輸出品のほとんどすべてに関税が課されることになる。最初の2回の関税は消費者に影響がなかったが、今回は違うだろうという観測が出ている。

 中国側からは、今回の関税は米中交渉にとって決して良い結果を生まない、という見方が出ている。

 https://www.ft.com/content/be1f5096-b482-11e9-bec9-fdcab53d6959