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大手ベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンスが、会社分割を検討している。成長支援にフォーカスしたチームと、アーリーステージ投資を続けるチームとに分割される。
若いスタートアップ企業への小規模な投資と、IPOが近い大型投資部隊とに分ける考えだ。具体的には、レーターステージの投資にフォーカスした投資チームを会社から分割する。投資戦略や結果で意見などが分かれていることに対応したものだ。過去40年にわたる同社の歴史において、もっとも大きな動きとなる。そして、会社のルーツ的な事業であるより小さく、アーリーステージの投資に回帰する。もっともよく知られている投資がグーグルやアマゾンへの投資だった。
クライナー・パーキンスの今回の動きは、ベンチャーキャピタルの変わりゆく未来を示唆するような動きである。というのも、ドットコムブーム以来の水準に投資ファンドの資金は膨らんでおり、スタートアップ企業も非上場のまま長くとどまっている。それは上場しなくとも資金を得られるためだ。
クライナー社は1990年代後半のドットコムブームをけん引した。ネットスケープやアマゾン、グーグルなどの企業に投資したが、その後フェイスブックやツイッターなど、世代を象徴するような次の投資には乗り遅れた。そして、2010年ごろには、ミーカー氏を雇い、より成熟した企業に金を投じるようになった。
近年、グロースチームはウーバーやスポティファイ、スクエアなど、より儲かる、レーターステージの投資を増やしている。しかし、アーリーステージ投資はペースを落としていた。