英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

コンサルティングブームの終焉

 コンサルティング企業が冬の時代を迎えようとしている。ブームが終わろうとしている。

 マッキンゼーやKPMGは人員削減に踏み切る。クライアント企業がコストカットに踏み出しているからだ。

 今月に入り、マッキンゼーとKPMGが相次いで人員削減を打ち出した。これはコンサルタント会社にお金を払うブームが終焉しつつあることの最初の兆候である。クライアント企業はコストを削減し、インフレへの備えを進めている。

 過去2年間、コロナ禍において記録的な収入を得ていたコンサルタント会社だが、それが終焉した。テックやM&A、ネットゼロ対応などの助言にフィーを支払っていたが、その需要が一巡した格好だ。メタやゴールドマンなどの大手企業もレイオフを宣言している。

 KPMGの場合、米国における助言ビジネスで700人、オーストラリアで200人の人員を削減する。各国において2%相当の人員削減となる。一方マッキンゼーは2000人の人員を削減する。全世界で4.5万人が在籍している。ここ数年、急速に人員を拡大してきたが、全世界的なリストラの一環である。

 過去1年半ほど、大急ぎで人員を拡大してきたコンサルタント会社だが、これは20年前のドットコムブームのときの人員採用騒ぎと似ている。当時も大規模なリストラで終わった。

 コンサルタント企業は依然としてテックやESG、サプライチェーンなどの仕事に忙殺されている。しかし、M&Aアドバイザーなどはおとなしくなっているという。市場は依然として力強い状況だが、ハイパーな成長というよりも、安定成長期に入っているという。

 https://www.ft.com/content/3768ec77-2b1f-444d-8ad8-679412889f70

 プライベートエクイティは公開株よりも、より良い成績をあげる資産として機関投資家ポートフォリオに好んで組み込まれた。昨年の動きである。このことは金利の上昇によって上げ下げがある。

 たsかにプライベートエクイティのバリュエーションは疑わしくなっている。しかし、多くの投資家はPEのボラティリティ耐性を評価している。

 ただし、PEの公的クレジット市場に対する信頼は2022年はアキレス腱であった。

 https://www.ft.com/content/0758d47f-ed50-47b5-bea1-20946271bc6a