英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

イエレンはわかっていない

 ティモシー・テイラー教授。イエレン議長はインフレがどのようにして決まるのか、わかっていないと。10月の講演を踏まえ、論じている。イエレン議長が挙げた最初3つの問いは、マクロ経済研究の現在において、きわめてスタンダードなトピックスだ。
 しかし、テイラー教授が問題にしているのは、イエレン議長があげた4つめと5つめの問いである。何がインフレを決めるのか。FRBの議長ともあろう人がこのような質問を投げかけるのは、軽い驚き以上のものがあった。
 近年、FRBはデフレのリスクに直面し、インフレ率は2から4パーセント程度が経済にとって望ましいと議論されていた。もし、インフレが何によって決まるのかわからないのだとすると、こうした問題にFRBはどのように対処すべきなのだろうか。
 過去20年間のインフレ率のふるまいは、説明しにくいことも事実である。
 グラフにはCPIとPCEインデックスの2つが掲げられている。テイラー教授は過去にこの2つの指標の違いを論じている。そして、いずれもコア指標、つまり、エネルギーと食料を除いている。
 http://conversableeconomist.blogspot.jp/2016/11/janet-yellen-doesnt-know-what.html