クルーグマン教授。ドイツの財政黒字について。
指導層の間で議論されているのは、金融政策が悪いことに、財政拡張の援助を必要としていることだ。もしヘリマネが人々に良いことだと受け止められるように設計されるなら、それはすばらしい。しかし、この財政と金融政策の組み合わせは問題もある。
こうした政策を推し進めるには巨大な障害物がいくつかある。一つは米国の共和党だ。もう一つはドイツの問題である。ドイツの財政黒字への執着は、ドイツの知的世界が他のどことも異なる世界に生きていることが生じている（何とも強烈な表現である。クルーグマン教授一流の表現であるけれども）。
たとえば、欧州の問題を考えてみよう。一つは、ユーロ圏は全般的に長期停滞の入口に立っている。インフレ率は目標の半分である、この低インフレ問題を打ち破るには、財政出動による刺激が必要である。
２番目は、欧州内で相対的な物価や労働コストがうまく調整しきれていない問題だ。
しかし、こうした問題があるのにも関わらず、ドイツはドイツ自身黒字を維持し、他国にも黒字を求めている。
http://krugman.blogs.nytimes.com/2016/08/26/germanys-drag/?_r=1
