英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

Fedとマイナス金利政策

 晴れ。風が若干強い。
 マイナス金利について。Fed内では効果に限界があるとして反対論が強いようだ。少し距離をとって、他国の実験の経験を見極める考えである。
 イエレン議長は講演において、今後数年間で必要となりそうな金融政策のオプションを検討した。その政策リストの中に、日本や欧州で試みられているマイナス金利について、外す考えを示した。
 Fed幹部は米国においてマイナス金利政策は必要ないと考えている。理由は、経済や雇用市場は改善しつつあり、将来にわたって、効くかわからない政策を採用する不確実性をおかせないからだ。
 ロックハート総裁は「われわれは距離をもって観察する贅沢を有している」と述べた。Fedのマイナス金利政策への嫌悪感は、低成長経済における刺激策の限界に、中央銀行がいかに直面しているかを示している。
 マイナス金利政策は子供の「ホットポテト」ゲームに似ている。
 しかし、マイナス金利政策は多くの国で非常に評判が悪い。家計にとってもメリットはないし、銀行も利益が減少するからだ。マイナス金利政策は意図せざる効果も生じさせる。日本では意図と異なり、円高を生じさせた。スイスでは、マイナス金利政策に反応し、住宅ローン金利がより高まった。ドイツや日本、スウェーデンでは消費者はより貯蓄に向かうようになった。これらは想定されていた効果とは異なる。
 しかし、中央銀行当局は、マイナス金利が意図通りに機能している兆候がみられると言い張っている。典型が黒田総裁だ。
 ECBのクーレ理事は、マイナス金利政策が機能しており、モラルに反したり、愚かな政策ではないとしながらも、より深堀することについては警戒感をにじませた。
 ジャクソンホールで開かれたパネル討論において、専門家たちがマイナス金利について議論をした。問題は、現金がマイナス金利を課すための障害物になることだ。スウェーデン中央銀行幹部は、これ以上深くマイナス金利を追求することが、これまでと同様に機能するとは確信できない、と述べた。
 http://www.wsj.com/articles/feds-dislike-of-negative-interest-rates-points-to-limits-of-stimulus-measures-1472395069
 早起き鳥たち…。
 http://www.wsj.com/articles/why-4-a-m-is-the-most-productive-hour-1471971861?cx_campaign=poptart&mod=cx_poptart#cxrecs_s