英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

イエレンのメッセージ

 晴れ。台風が近づいているせいか、風が強い。
 注目のイエレン講演。強気トーンが出ていて、利上げに前向きのようだ。労働市場底堅いパフォーマンスが続いているのをみると、今後数ヶ月で利上げするケースに確信をもっている、と述べた。Hilsenrath記者。
 「労働市場における底堅い状況が続いていること、それにわれわれの経済やインフレ率の見通しに照らすと、今後数ヶ月のうち、利上げができると信じている」とイエレン議長は述べた。これによって、9月の利上げの可能性が出てきた。しかし、イエレン議長は同時に、もし経済指標が失望させるようなら、そうしない可能性もあると、ヘッジ的な発言も付け加えている。
 もっとも重要なことは、Fedの決定が9月2日の雇用統計次第であるように見えることだ。過去3ヶ月の平均をみると、19万人の新規雇用者数の増加となっている。
 もし9月に利上げに動かなかったら、今年2回の会合がまだ残されているので、11月の大統領選挙直前のタイミングか、12月利上げの可能性もあるだろう。
 投資家はイエレンの穏健な楽観主義に好意的であるようだ。発言が伝わると株価は上昇し、10年金利も最初は上昇した。金利がその後反落したのは、イエレン議長が同時に長期的には金利は低いままであると述べたことが伝わったからだ。
 イエレン議長は彼女の懸念は、堅調な消費シュア支出と労働市場の改善によって、後退しつつあると述べた。
 利上げに対する果敢なメッセージにも関わらず、イエレン議長が長期的な利上げ見通しの不確実性について新しく強調した点が気になる。イエレン議長は7割の確実で、2017年の金利は0から3・25%、2018年は0から4・25%の間にあると述べたのだ。
 彼女の講演の残り大半は、経済が下降局面にあるときにFedがいかに行動したか検証することに割いた。
 この最後のくだりがポイントであろう。
 http://www.wsj.com/articles/fed-chairwoman-janet-yellen-sees-stronger-case-for-interest-rate-increase-1472220004