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インド中央銀行の新総裁にパテル氏が就任することになった。構造改革を進め、銀行の不良債権問題を解決することが課題となる。
ラジャン総裁の後任候補は、何人もいたようだ。パテル氏は現在のインド中央銀行の副総裁。3年前に就任し、いったんは9月4日にラジャン総裁が退くとともに、退任する予定だった。
パテル新総裁の就任はラジャン体制の継続とみられている。もし政府がラジャン総裁よりもハト派的な人物を望むのであれば、ほかの人物を後任総裁に選んでいたであろう、との観測があがる。
ラジャン総裁は2013年に就任し、ドルに対するルピー安を抑え、インドのインフレ問題を解決した人物として幅広い信任を得ていた。そして、今年6月には、学界に復帰し、中央銀行の総裁として2期目を務めないと述べて、エコノミストや投資家を大きく驚かせた。
というのも、ラジャン総裁は幾人かの政治家やビジネス家から金融政策以外のことに口出しをしすぎ、インド経済の成長政策にあまり熱心ではなかったとして批判を受けていたのだ。ラジャン総裁は多くの国際的な投資家には人気がある。後任総裁が政治からどれだけ独立性を保てるのかに注目が集まっている。
パテル新総裁は52歳で、2013年に副総裁に就任した。
http://www.wsj.com/articles/india-names-urjit-patel-as-central-bank-governor-1471699430