英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

中銀のストックホルム症候群

 三連休の初日。快晴だ。
 インド復活?と題する論考。
 BRICSの一角として、一時は飛ぶ鳥を落とす勢いだったインド。貧困線は年を追うにつれて低下し、2012年には22パーセントに低下した。しかし、2012年と13年は経済が足踏み状態にあった。インド経済は回復できるのか。
 OECDが2014年のインド経済サーベイを発表している。テーマは製造業や女性の経済的地位、ヘルスケアなどさまざまだ。世界銀行も「インドの発展最新版」を今年10月に公表している。そこでは、過去数十年のインドの経済成長は中国のそれに及ばない。しかし、ブラジルやインドネシアを凌駕する成長をインドは遂げた。
 注目は次の3点だ。不効率的な補助金、労働法制改革の必要性、そして、物流問題だ。
http://conversableeconomist.blogspot.jp/2014/11/india-rebounding_21.html
 ストックホルム症候群中央銀行にも当てはまるという。スウェーデンの中銀、リクスバンクのリーマンショック以降の対応について検証している。同行を率いたのは、元IMF幹部の総裁と日本のデフレ問題の研究家である副総裁だ。
 まず、同行は2009年に0・25パーセントまで政策金利を引き下げた。これは最古の中銀である同行の1668年以降の歴史上、最低水準だ。
 興味深いのは2010年に利上げを断行したことだ。しかし、これにはスヴェンソン副総裁は反対した。しかし、中央銀行界では敬意を持って受け入れられた。
 しかし、この利上げには批判もあった。スヴェンソン副総裁はフラストレーションから辞任した。利上げを続けると、デフレに近づく恐れがあったからだ。
 実際10月のスウェーデンのインフレ率はマイナス0・1パーセントだ。
 2011年に2パーセントまで引き上げられて以降、今度は再び金利を引き下げ始めた。政策金利は先月、とうとうゼロ金利となった。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/638e830a-6e68-11e4-bffb-00144feabdc0.html?siteedition=intl#axzz3JiHMIRaa