英字紙ウォッチング

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米国債市場の弱気サイン

 株価は上昇しているのにも関わらず、米国の国債市場が弱気サインを発している。

 2年ものと5年もの国債の利回りは歴史的な低水準に沈んでいる。マーケットの将来見通しではマイナス金利が予想されている。

 米国の債券市場は弱気のシグナルを発している。株価の上昇を伴った動きである。

 こうした動きは木曜日に320万人の米国人が最初の失業給付金を受け取ったというニュースに伴うものだ。コロナウイルスによって、その総数は3300万人になると見込まれている。

 しかしその一方で、米国のベンチマークとなる株価指数S&P500は、1.2%上昇した。2年もの国債利回りは0.13%にとどまった。これは2011年に起きた欧州の債務危機の期間中につけた記録を下回る水準である。

 Fed金利に対する先物価格はマイナスをつけている。3月にパウウェル議長はマイナス金利政策は米国では適切ではない、と述べたのに対し、マーケットはそのように見ていないことになる。

 投資家らは、日本や欧州のように弱い成長とインフレがマイナス金利政策に行き着くのではないかとみている。しかし、多くの中央銀行はECBやスイス国立銀行、日銀の失敗を目撃しているという。

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