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ブラックロック、債券投資復活へ

 世界最大の投資家であるブラックロックが債券投資についての予想を発表した。Fedの利上げがやがて停止し、債券投資を加速させるという。同社のAUMは9.4兆ドルを回復した。

 投資家は金利上昇の恩恵を得ようと、MMFに資金を集中させている。その結果、米国のMMF市場は5兆ドル規模に膨らんだ。しかし、ブラックロックはこれらの「待機資金」はいずれ債券投資に流れ込むのだと予想している。投資家がいったん金利上昇が打ち止めだと思い込んだ場合には、ということだ。

 最終的に債券投資の復活を見込んでいると、ブラックロックのCEOはいう。金利上昇がいずれピークアウトし、数兆ドルの資金が債券市場に流れ込む、と予想している。

 アナリストはFedが7月の会合で0.25%を利上げした後、いずれ利上げを停止するだろうと予想している。ブラックロックとCEOのラリー・フィンク氏は繰り返し、金利はより高く、その状態がより長く続くと繰り返してきた。

 グローバルの債券ETFは2兆ドルを超えた。これは3年前の2倍の水準である。そして、ブラックロックはこの残高は2030年には6兆ドルになると見込んでいる。

 ブラックロックは第2四半期決算において、14億ドルの純利益を計上した。これは昨年の同時期と比べて27%増加した。

 ブラックロックの今回の好決算は、ライバルである運用会社と対照的である。ライバル陣はマージンが削られ、競争激化に苦しんでいる。さらに、共和党の政治家からは投資に関する「ウォーク」について攻撃を引き続き受けている。

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