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プーチンはウクライナで敗北しつつある。西側諸国はこれをより加速させるように動きべきだという。エコノミストより。具体的には武器供与の必要性を訴えている。
プーチン氏がウクライナを侵攻する際にもっとも多く使った言い訳の1つが、両国は1つの国であるというものだ。今週、ウクライナ軍がハルキウからロシア軍を追い払った際に発したのが、「いまもあなたはそう考えているのか」という言葉だ。
9月5日に始まったハルキウの反撃は、もっとも劇的なロシア撃退劇だった。
今回の反撃成功の重要性は6000平方キロに及ぶ領土をわずか2,3日で奪回したということだけではない。ウクライナ軍はロシア兵士が放置して逃げた戦車や銃、弾薬を確保した。
ウクライナ軍は2つの輸送拠点も奪還した。イジュームとクピャンスクである。この2つの拠点はロシアにとって、ドンバス地方を征服するのに不可欠な拠点でもある。この結果、プーチン氏がもくろんでいる南部と東部ウクライナにおける住民投票は延期となった。
戦争の見通しを語ることにはリスクがあるが、戦争の流れは転換したかのように見える。ロシアの占領は逐一調査され、ウクライナは徐々にロシア支配をひっくり返しつつある。
ウクライナの前進は2つの軸からなる。1つは物資、もう一つは人員だ。ハードウェアに関しては、大きく進歩している。アメリカや他の友好国は十分な射程と正確性を持つロケットを提供している。ウクライナ軍は正確に敵の弾薬拠点や司令部、ロジスティクス上の拠点を攻撃できるようになった。この攻撃は前線から遠く離れても可能になっている。
こうした攻撃をロシアはとることができない。ロシアが上回る空軍の攻撃能力は対空防衛システムにより封じられている。ロシアは武器不足に直面しつつあるが、ウクライナはそれとは対照的だ。ウクライナ軍は古いワルシャワ条約時代の兵器から、最新のNATO装備に置き換わりつつある。
ウクライナの人員の利点も拡大しつつある。ロシアが当初侵攻にあたって準備した20万人の軍隊は、ウクライナを占拠するには十分ではなかった。ロシア軍人の損耗も激しい。7万人から8万人の兵士が殺されるか負傷したと推測されている。ボーナスを与えるということをしながらも、プーチン氏は兵士の充足に苦労しているようだ。
ウクライナはこれに対し、成年男子の人口を頼ることができる。彼らの士気は十分高く、NATOのおかげで十分な装備を得られ、訓練も十分施されている。プーチン氏は若いロシア人を数多く、戦場に送ろうと考えているが、この動きが国民の間で人気がないことを十分わかっている。それゆえに、こうした決断ができないでいる。仮に徴兵を決断できたとしても、募集し、訓練し、装備を与え、前方にいやいやながら送るのは、数カ月かかる。
ウクライナの成功は必ずしも約束されていないが、その道筋は十分認識されうるものだ。ロシアをウクライナ領土から完全に追いやるのは簡単ではない。それゆえに西側諸国は成功を強化しなければならない。