英字紙ウォッチング

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精彩を欠いた孫正義と日本企業のゆくえ

 ソフトバンクの孫氏。投資家に対し、当人には似合わないリスク逆転の警告を発している。これは日本自体の問題でもある。

 ソフトバンクによる四半期決算は、230億ドルにのぼる記録破りの損失だけが焦点になったわkではない。恐るべきコストカットのほか、歴史的なアリババ株の売却も含まれる。

 65歳の孫正義氏が、保守的にキャッシュ保有を志向し、完全に守りモードに入ったことが印象づけられる。将来の可能性には飽きているように見え、今現在の夢がないかのように見える。

 ここ数年、孫氏は時代を変えるようなディールメーカーであり続けた。ビジョンファンドはこうしたことを避けるすべてであるようだった。他の日本企業と違い、孫氏の経営姿勢は非常にアグレッシブで、負債の使い方や投資家にアイデアを売るという点で非常にクリエーティブだった。

 孫氏は日本ではユニークな存在だった。彼はビジョンを資産クラスに返還するコツを得ていた。問題はテクノロジーの崩壊や金利高騰、インフレが長引く中、この化学術が生き残ることができるのか、それにこたえることだ。これはまだ時期尚早だが、その兆候はよいニュースではない。

 孫氏のプレゼンテーションは彼の努力と相まって相乗効果を発揮していた。孫氏のパワーポイントを使ってプレゼンは、テレパシーあるいは芸術家のような印象を与えることができた。

 しかし、先週のプレゼンテーションは泥沼のようで、精彩を欠いた。

 投資家やアナリストにとって、リスクが逆転したというメッセージはより強く受け止められた。孫氏は質問の答えとして何度も「守りのモード」を強調した。

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