英字紙ウォッチング

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次なる金融危機

 曇り。

 次の金融危機は未上場市場で起きる、との予測。未上場市場が栄える前提には、安価な資本を引き続き利用できることがある。

 米国のサブプライムローンが2008年の金融危機の中核にあったように、将来の危機は非上場市場のブームがその中核的存在になりそうだ。

 成功の最新の公式を見つけたと信じつつ、投資家は非上場の株式や融資、ベンチャー企業への投資に9.8兆ドルの資金を注ぎ込んでいる。ここにはよく知られた問題、すなわち過剰評価や楽観的な見通し、積極的な会計処理、高い債務水準などがあるが、それに加えた関心もある。

 1つは、非上場企業への投資は流動性がないのだが、投資家は簡単に損失を焼き切ることができないことだ。IPOやトレードセールスなどにより、マネタイゼーションすることが難しくなっている。とくに、従前期待していた価格での流動化は難しい。

 ここでは投資はファンドを通じて行われ、投資家の償還権と既存資産との間に乖離がある。こうした状況においては、投資家は非常に割安な価格で売却を迫られるリスクにさらされている。または、機会費用を負担する必要もあるかもしれない。

 2番目は、市場価格の不在は、不透明な企業評価を意味する、ということだ。非上場株の企業価値評価モデルは、比較可能な企業の評価に依存し、非上場の資金調達ラウンドの実績次第でもある。こうした価格と実際の市場価格の乖離は大きい可能性がある。

 一例がクラーナだ。2021年に460億ドルと評価されたが、2022年の資金調達時には67億ドルになった。ウーバーやウィーワークのIPOが投資家を失望させるような結果に終わったことも、こうした危惧が無縁ではないことを示している。

 非上場のインフラや不動産への投資は、レバレッジ債券投資類似とみられている。

 3つ目は、長期投資を前提とするプライベートエクイティは伝統的な産業において実質的な借り入れを行って投資している。その伝統的産業とは、割安な株価、力強いキャッシュフロー、低い運営リスクなどだ。しかし、こうした条件はレバレッジを除くと、たびたび存在しない。

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