曇り。
バークシャーの株主総会。バフェット氏の後継者が直面する課題を浮き彫りにした。
オマハで開かれたバークシャー・ハサウェイのの年次総会。コロナ以降、バフェット氏による声が直接聞けるのは初めてのイベントとなった。
会合では機関投資家グループから、気候変動に関する情報をもっと開示するよう求められている。91歳になるバフェット氏は、大きな買収の場合は取締役会の許可なしにことを進める姿勢を明確にした。
「もしウォレンがOKなら、その取引はOKだ」。
バフェット氏はこのように取締役会の思考方法について述べた。今回の年次総会でもバークシャーは依然としてバフェット頼みであることを印象づけた。
裏返すと、高齢であるバフェット氏が退いた後、バークシャーがどうなるかが問題となる。
今のところバフェット氏の後継はグレッグ・アベル氏ということになっている。保険事業を除き、アベル氏はバークシャーの広範囲にわたるビジネスをみている。アベル氏は周りを気にせず、子会社のマネージャーたちと談笑していた。
機関投資家の幾人かは、アベル氏の返答に失望を隠せないでいる。例えば、海外の投資先であるバーリントン北部鉄道の業績がライバルに比べてなぜ芳しくないのか、について問われたときだ。創業者であるバフェット氏なき後、この巨大なコングロマリットグループをどのように運営していくのか、不安を抱かせている。
バフェット氏が数十年にわたって築き上げてきた信任は、そう簡単にアベル氏に引き継がれないだろうとアナリストらはみている。
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