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利上げ幅0.5%の可能性

 曇り。

 Fed高官は1回の利上げ幅が0.5%になる可能性を示唆している。インフレ警戒感が高まっている。

 そう示唆したのは、アトランタ連銀のボスティック総裁。今年残り7回が残されているFOMCにおいて、すべての選択肢がテーブルに載っていると述べた。

 Fedは今年、利上げ幅を最大0.5%に拡大する可能性が出ている。インフレ率がしつこく高止まりしていれば、の話である。

 アトランタ連銀のボスティック総裁はFTのインタビューに応じ、2022年中に0.75%幅の利上げが必要だと言及した。3月にもそうした高い幅で利上げをするべきだと主張している。さらに経済指標の裏付けがあれば、それ以上のタカ派的姿勢もありうるという。 

 0.5%幅での利上げは過去20年間、経験がなかった。金曜日のインタビューでボスティック総裁は「すべての選択肢が全会合でテーブルの上に載っている」と述べた。

 ボスティック総裁が注意深く注目しているのは、毎月の消費者物価の減速幅と、賃金がの上昇がインフレにつながらない、さらなる証拠である。

 最新のECI、つまり雇用コスト指数をみると、賃金上昇の加速は少し減速しつつある証拠がみられるという。

 ボスティック総裁のコメントはパウエル議長の発言に通じるものがある。というのも、パウエル議長は今週、インフレを抑えるために、もっとも強力な政策を打つ可能性を排除しなかったからだ。足元の物価上昇のペースは40年ぶりの高さとなっている。

 パウエル議長は2020年初めにコロナ対策として打ち出された超金融緩和政策から脱するべく、慎重かつ素早く、Fedは行動するだろうと述べた。

 その結果、市場の期待は大きくシフトした。トレーダーらは今年5回の利上げを見込んでいる。

 Fedのこよのうなタカ派的姿勢は世界の金融市場を大きく揺るがしている。今年の米国株価は極端な変動を示している。

 こうした市場の反応について、ボスティック総裁はあまり関心を示さず、当然の反応であるとした。ただし、ボスティック総裁は翌日物の借り入れ市場に注目していると述べた。2018年の金融市場で起きたストレスが念頭にあるとみられる。

 https://www.ft.com/content/5f6fae25-de70-4977-aeb7-271fa3af5bc3