英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

フラット化するイールドカーブ

 快晴。

 債券市場が発する警告。世界経済の成長に警鐘が鳴らされている。

 インフレ懸念とオミクロンの広がりが警戒されている。そしてそれが投資家の期待を変化させている。

 短期の債券はパウエル議長の火曜日の発言に圧力を受けている。議長は資産買い入れの減少ペースを速めることを示唆した。利上げの前倒しも潜在的にはありうる。

 短期債は金融政策引き締めに反応しているが、長期債の利回りは逆に低下している。コロナウイルスの感染拡大を懸念しているからだ。

 その結果、10年の米国債と2年の米国債の利回り差は縮小することになった。現在はわずか0.82ポイントとなっている。これは1月以来、もっとも低い水準である。イールドカーブは急速にフラット化している。

 足元のフラット化は、エネルギーコストが上昇していることを映し出している。オミクロンや中国経済の減速により、2022年の世界経済の回復は遅れるとの見立てだ。

 投資家からは、来年の見通しは暗い、との声があがる。

 イールドカーブはフラット化しているものの、米国の経済成長のバロメータは明るい。今年の第4四半期は10パーセント近い成長率が見込まれている。

 英国においてはイールドカーブのフラット化はより劇的だ。10年と2年債の差は0.28%ポイントしかない。一部においては逆イールドになっている。

 パウエル議長の今週の発言は、イールドカーブのフラット化をより後押しさせることになった。

 https://www.ft.com/content/056c2bb6-1ba7-46ad-ab43-e5b21e1c379d

 ハイイールド債。

 https://www.ft.com/content/623d1b90-f700-411c-ac21-4ff4a3a31a38