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トランプ税制をめぐる論議の行方如何では、インフラ整備法案に影響が出ることになりそうだ。
トランプ前大統領による2017年の税制改革をめぐる議論が、バイデン大統領の2兆㌦のインフラ提案のゆくえを左右しそうだ。議会における議員の多くが税制と歳出計画に反対する意向を示すようになっている。
民主党と共和党、両党の下院議員ら32人が今週、連邦税制の控除に上限をかける法案に反対する議員連盟を結成した。ニューヨーク州の数十もの民主党議員らも、それとは別にペロシ議長に書簡を送った。この問題を重要視しているという。
議会の両院でわずかしかリードしていない民主党にとって、こうした議員の動きは死活的に重要な重みをもつ。もしバイデン大統領がインフラ整備計画を進めたいのであれば、両議会の議員の支持を得る必要があるからだ。インフラ計画は同時並行で法人税率を引き上げる必要がある。
しかし、この上限を廃止することは、バイデン大統領のみならず、ペロシ議員やシューマー議員にとって、欺瞞のそしりを逃れない。そうした税額控除の上限を取り下げれば、富裕層に恩恵を与えることになるからだ。
ホワイトハウスのサキ報道官は木曜日、バイデン大統領はインフラ提案に税額控除上限の廃止を含めていないと述べた。トランプ大統領の税制改革前は、家計は地方財産税を連邦所得税の税額控除に使うことができた。しかし、トランプ政権になり、その上限額が1万ドルとなった。そのけっか、ニューヨークやニュージャージー州などで住宅を保有する人々を直撃することになった。
批判者は、トランプ氏がこの税制改革で標的にしたのは、いわゆる民主党支持者の多いブルーステートの人々だったという。それに対し、トランプ税制の支持者は、税収を引き上げる必要があると用語した。
しかし今回、この税制改革論争は党派を超えて広がった。民主党と共和党議員がともに手を携えて、税額控除上限の撤廃に反対している。
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