雨。
ラテン系の有権者に弱みを持つことが、バイデン大統領再選の脅威になっている。
アリゾナ州ではヒスパニック系の有権者が増えており、それが民主党に追い風となっている。しかし、ドナルド・トランプ氏が着々と地歩を築きつつある。
2010年当時、共和党が提案した法律、いわゆる「あなたの身分証明書類を見せて」法ができた。最高裁判所はこの法律の条文の大半を違憲だとして破棄した。当時、民主党議員として議席を得たGallego氏はいま、下院議員として上院の議席を狙っている。
この当時からラテン系住民のアクティビズムが、2020年にバイデン大統領の得票が多かった理由になっている。そして、1万票差でバイデン氏がアリゾナ州で当選した一因になっている。
しかし、トランプ氏は今や再び、民主党支持者の考え方をテストしつつある。最新の世論調査の結果通りだとすると、トランプ氏とバイデン氏の差は僅差になりそうだ。
ヒスパニック系の有権者は圧倒的に民主党支持が多い。しかし、2004年にブッシュ大統領が勝利したときは、40パーセントのヒスパニック系住民がブッシュ氏に票を投じた。
「スウィングステート」と呼ばれる6つの激戦州が11月の大統領選の帰趨を分けそうだ。アリゾナはそのうちの1つで、ラテン系有権者の比率がもっとも高い。トランプ氏はヒスパニック系住民の間で支持を広げている。しかし、最新の世論調査では依然として民主党支持が全体的に多い。したがって、ラテン系有権者の増加の恩恵を受けるのは、バイデン氏であることは事実である。
アリゾナの接戦の状況は、全米におけるラテン系投票の移り変わりやすさを示している。ヒスパニック系は白人や黒人よりも米国にやってきたのが遅く、強い政党支持傾向を持っていない。