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欧州復興基金めぐる暗礁

 曇り。

 EU首脳らは、長時間の首脳会談を続けたが、欧州復興ファンドの創設をめぐり、暗礁に乗り上げている。

 首脳会談は3日目に入ったが、7500億ユーロの基金の規模や条件などをめぐり、交渉を続けた。

 EU首脳は基金をめぐる対立を続けている。コロナウイルス対策のための基金である。南北の対立、東西の対立があらわになっている。

 ブリュッセルで開かれたマラソン交渉は、土曜日の夜も欧州首脳が集まって議論を続けたが、基金の規模や設計、条件をめぐる深い対立があらわになっただけだった。特に豊かなfrugalメンバー、倹約を旨とするオーストリアスウェーデンデンマーク、オランダといった国々は、7500億ユーロの規模そのものを大胆に小さくするよう求めた。

 一方、この緊急ファンドの受け手と想定されてるスペインやイタリアなどは、実質的な削減に反対した。

 外交筋によると、日曜日に向けて合意の道筋はまったく見えていないという。現在、EUの輪番のリーダーを務めるドイツは、二国間の主要国協議を徹夜で行う重大局面に入ったとしている。

 ハンガリーのオルバン首相も、交渉の障害として浮上している。法の支配に基づき、妥協には反対票を投じると脅しをかけている。オルバン首相のこの主張は、ポーランドスロベニアの支持を得ている。

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