英字紙ウォッチング

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核合意再交渉という隘路

 晴れ。
 米国は2015年に結んだイランとの核合意から、大きな実質的変更なく離脱することを誓った。時計の針は、欧州との厳しい交渉に移る。
 同時に、イランの核開発プログラムに圧力を直接かけるものではないが、懲罰的制裁措置も発動した。テヘランにいくつかの制裁を課した後、次の焦点は5月の決定に移る。
 トランプ大統領は声明文の中で、「わたしは2つのとりうる選択肢を提示した。どちらも核合意の災厄のような一連の出来事を解決するか、米国が引き下がるかだ」と述べた。
 トランプ大統領いわく、2015年の取引はイランに制裁に関するあまりに過剰な安心を与えてしまった。その一方、欧州の首脳陣は、主な制裁の変更に対して押し戻そうとしているというのがトランプ氏の主張だ。
 しかし、欧州首脳陣が懸念しているように、こうした言い訳はイランを取引からすっかり撤退させることにつながり、イランを核兵器開発の道に一層進ませかねない。
 EUの外交担当機関は金曜日、EUとしてトランプ氏の宣言について議論するだろうと述べた。広報担当者は、欧州としては、イラン核合意の完全かつ効果的な実行に継続してコミットしていく、と述べた。
 イランのザリフ外務大臣ツイッターでトランプ氏の声明の後にメッセージを寄せ、米政権のイラン政策は、確固とした多国間合意を傷つける企てである、と述べた。交渉は再交渉不可能なものである、と述べた。 
 一方、中国とロシアは、各方位を強く支持しており、変更する可能性を退けた。トランプ政権幹部は、核合意が修正される場合のみ、交渉に留まると述べた。 
 https://www.wsj.com/articles/u-s-extends-iran-nuclear-deal-issues-sanctions-1515785496