曇り。
トランプ氏の再選キャンペーンが本格化した。
しかし、土曜夜の集会では、トランプ氏がタルサに旅行し、彼の支持者が約束したよりも少ない数の聴衆しか集まらなかったことが注目される結果となった。行ったスピーチでは、ワシントンにおけるスキャンダルやアメリカを脅かす複数の危機について何ら対処しない、支離滅裂なスピーチを行った。
トランプ氏の人々を引き付ける力や政治的技術のなさといった弱点が、彼の再選の可能性へ新たな疑問を突き付けた。トランプ氏の世論調査における支持率はすでに低下し続けている。そして、警官の暴力やシステミックな状態にある人種差別主義に対する関心がアメリカ人の間で幅広く広がっているのに対し、彼は人種差別的な発言を繰り返し、コロナウイルスを中国にことよせて差別的な呼称で呼んだ。
大統領側の選挙本部は、100万人以上の人々が集会のチケットを求めていると説明した。しかし、集会会場の席は3分の1が空席だった。2回目の会合はあまりにもまばらとなったため、トランプ氏とペンス氏はともに出席をキャンセルした。
トランプ陣営の広報担当者は、メディアが支持者を怖がらせたと説明したが、会場周辺にはほとんど抗議活動はなく、入場を妨げるような大規模な動きもなかった。
トランプ氏はスタジアムに聴衆が少ないことを怖がっているようだ。保守派のメディアも、空席の青いシートの列が並ぶ映像を流している。
こうした失望させるような結果となったのは、トランプ氏がすでに司法長官をマンハッタンで突然解任し、ボルトン氏による暴露本の出版をめぐる法的闘争で敗北しつつあることが影響している。タルサではキャンペーンを推進することによる健康リスクについて、周囲からの要望を無視していることへの批判も寄せられている。
そして、99年前に数百人の黒人が白人の群衆に大量虐殺された町で、選挙キャンペーンを再開させることへの忠告も無視した。
悲しみに満ちた発言の中で、トランプ氏は1921年に起きたタルサの虐殺やジョージ・フロイド氏への言及をまったく行わなかった。奴隷制が廃止された記念日への言及もなかった。
その代わりに大統領が述べたのは、左派の過激派が全米で暴動を起こしているという主張である。