晴れ。
マーケットはもう休暇モード。ウォールストリートは高値を更新して取引を終えた。
S&P500やダウ指数は高値更新だった。テクノロジー株が多いナスダック指数は2009年7月以降でもっともよい数字だった。金は1500ドルを超えた。ブレント原油は9月のドローン攻撃後、もっとも高い値段をつけた。
株価が高値をつけたのは、北京政府とワシントンが1月にも貿易協議で中間的な合意をするとの期待が高まっているからだ。
トランプ大統領はクリスマスイブに、取引は終わった、と述べた。中国の外務省報道官も、あとは両国の署名式典が残るだけだ、と述べた。貿易戦争の停戦により、米国の3つの株価指数を押し上げた。
こうした上げ潮ムードをさらに後押ししたのが、雇用関連の統計である。失業保険の請求件数が減少している。そのことは、米国経済の歴史的な拡大局面はまだ終わっていないことを示している。
こうした市場センチメントの結果、国債は売り基調になっている。
https://www.ft.com/content/27cd50fa-27cf-11ea-9305-4234e74b0ef3
ユーロ圏改革が進まず、統合をめぐる停滞というか、深い不安を反映している。
数週間前、ドイツの与党であるCDUがあるツイートを行った。ナイーブなくらいまじめであるのか、恥知らずなまでに挑発的な内容だった。ボンデージグッズとセットで、我々は小さなこだわりがある。新たな債務なしの健全財政というこだわりだ。
ツイートはさらに続けて、財政的な謹直さというものは、若い世代と年配世代の公正を反映していると述べる。そして、社会の未来のための投資を行う前提条件である、と。つまるところ、フランスやイタリアをはじめとするユーロ圏諸国は、ドイツのこうした経済政策にフラストレーションをためている。
ユーロ圏改革は次の3つの点であまりにゆっくりとしている。一つはユーロ圏共通の予算だ。2つ目が銀行同盟、そして、危機対応のためのESM強化策だ。
ただ、こうした改革がうまくいかないのをドイツだけのせいにするのは不公平で不正確だ。しかし、ドイツをはじめとした諸国がこれらの障害を乗り越えないと、いつ到来するかわからない、次の危機に対処することはできないだろう。
こうした手詰まりは欧州統合が停滞していることの兆候でもある。難民政策、ロシアへの対処、2021年から2027年までの共通予算。こうしたテーマで欧州諸国は分裂している。いくつかのケースでは、その分裂は東西対立という形をとり、違うケースでは南北対立という形をとる。その対立は政府内だけでなく、社会や政治システムを分断している。
前回の危機の際、ECBとマリオ・ドラギ総裁が非常手段をとったことで、ドイツの信任を得た。ドイツは長年にわたり、政治家も銀行家もエコノミストも、ECBは貯金泥棒だ、と思っていた。
https://www.ft.com/content/8ffa04c6-1815-11ea-8d73-6303645ac406