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米国の地方銀行、BB&Tとサントラストが経営統合する。地元のアトランタにとって、巨大金融機関が誕生することの影響は大きい。
サントラスト銀行はアトランタ市の歴史や文化にとってあまりに関係不快ので、BB&Tとの経営統合のニュースは、新銀行の本部が失われるのではないかという困惑が広がっている。
サントラストは、コカ・コーラの国際展開を資金援助してきたし、エモリ―大学のキャンパス建設も助けてきた。
BB&Tがサントラストを買収する。金融危機以降ではもっとも大きな経営統合事例だ。米国南部としては最大の経営統合事例となる。
買収額は2820億ドル。経営統合により、全米で6位のリテール銀行が誕生する。金融危機以降、金融規制が厳しくなり、銀行同士の経営統合は一時止まっていた。しかし、トランプ氏が2016年の大統領選で勝利して以降、銀行規制は緩和され、小規模銀行の間で再び経営統合を模索する動きが出始めている。
サントラストとBB&Tの経営統合のニュースで、樽のふたが開けられた可能性がある。地銀各行はJPモルガンチェースやバンクオブアメリカなどの大手銀行と競合している。大手銀行はデジタルチャネルを開発し、顧客の新規口座をどんどん獲得している。
小規模あるいは中堅規模の預金の伸び率は勢いが落ちている。その結果、地銀の資金規模の脅威となっている。BB&Tの第4四半期の預金の伸び率は2%、サントラストは同じく1%だった。
今回の経営統合のドライバーとして何が一番大きかったのだろうか。それはテクノロジーだという。
買収を主導したBB&Tのケリー・キングCEOは70歳。新銀行の最初のトップに就任する予定だ。そして、キング氏が2021年に退任した後、今後はサントラストの現CEOのウイリアム・ロジャーズ氏が就く。